1995 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達阻害作用を有するアルカロイド類の不斉合成研究
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06680559
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩田 宙造 大阪大学, 薬学部, 教授 (60028842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前崎 直容 大阪大学, 薬学部, 助手 (00229296)
田中 徹明 大阪大学, 薬学部, 助教授 (40116059)
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Keywords | 付加型Pummerer反応 / ビニルスルホキシド / perhydrohistroinicotoxin / histrionicotoxin / 不斉合成 / 神経伝達阻害作用 / カルボニル-エン反応 / 分子内アリル化反応 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、神経伝達阻害作用を有するアルカロイドであるhistorionicotoxin類の合成研究を行った。既に合成法を確立した鍵中間体、(1S)-1-Allyl-2-(p-tolylthio)-cyclopent-2-ene-1-carbaldehyde Dimethyl Acetalをperhydrohistorionicotoxinへと導くためにシクロヘキサン環の立体選択的構築を検討した。 カルボニル-エン反応を用いた閉環反応では、水酸基とブテニル基がシスの配置を持つエピマ-のみが生じ、目的とするトランス体は得られなかった。 そこで合成ルートを変え、パラジウム触媒を用いる分子内カルボニルアリル化反応により閉環したところ、3連続不斉中心の立体制御に成功し、望みのスピロ化合物(5R,6R,7R)-7-Hydoxy-1-(p-tolylthio)-6-vinylspiro[4.5]dec-1-eneを立体選択的に得ることができた。本化合物の側鎖の修飾とベックマン転位によるシクロペンテン環の環拡大などを経て、井深らのperhydrohistorionicotoxin合成中間体(6R,7R,8R)-7-Butyl-8-hydroxy-1-azaspiro[5.5]undec-2-oneへ導くことができ、ここにperhydrohistorionicotoxinの形式合成を達成した。今回確立したperhydrodhistorionicotoxinの合成経路は、側鎖の構造の異なる種々のhistorionicotoxin類の合成にも応用が可能であり、構造活性相関や、新規化合物のデザインに役立つものと考えられる。
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