1994 Fiscal Year Annual Research Report
ラットヘムオキシゲナーゼ遺伝子の重金属による転写調節機構
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06680603
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 道比古 山形大学, 医学部, 助教授 (00135344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 匡 山形大学, 医学部, 教授 (10004673)
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Keywords | ヘムオキシゲナーゼ / 転写制御 / カドミウム / 遺伝子発現調節 / メタルレスポンシブエレメント / ヘム分解酵素 / ストレスタンパク質 / ヒートショックタンパク質 |
Research Abstract |
ヘム分解の律速酵素であるヘムオキシゲナーゼは、熱ショック蛋白質であるが、熱ショック以外にも重金属、紫外線、酸化剤、プロスタグランジンなどにより著明に誘導を受ける。私共はこれらのストレス物質、特に重金属であるカドミウムを中心にしてヘムオキシゲナーゼ酵素の誘導機構を研究してきた。その結果、ヘムオキシゲナーゼ遺伝子の5'上流域-3.3/-2.8kbpにカドミウム依存性転写調節領域のあることが判明した。そこでカドミウム処理、未処理ラットから核抽出液を調製し、ヘパリンアガロースカラムで分画後ゲルシフトアッセイによりさらに検討を重ねたところ-3048/-3037の領域にある塩基配列が重要であるとの結論を得た。そこでこの領域を人工的に合成し、カドミウムによる転写活性への影響を調べたところ転写を増強することが確認された。本領域はメタロチオネイン遺伝子に見出された金属要求性エレメントと塩基配列がよく似ている事が特徴的であったが、一致はしなかった。また本誘導にはde novo蛋白質合成が必須であった。これは重金属によるメタロチオネイン遺伝子の転写調節と異なる機構の存在を示唆している。 また、カドミウム処理したラットから調製された核抽出液と未処理のラットから得られた核抽出液では、転写開始点約50bp上流にあるUSF結合領域への転写因子の結合に違いのあることがゲルシフトアッセイにより見出された。その原因を調べたところ、従来から他の遺伝子の調節系で報告されている金属イオンによる直接的影響や、カイネースのカスケード反応によるリン酸化などによるものではないことが判った。原因としては転写因子自身の構造変化が関与している可能性があるが、それらの詳細は検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Takeda et al.: "Identification of a Cis-Acting Element That is Responsible for Cadmium-mediated Induction of the Human Heme Oxygenase Gene" The Journal of Biological Chemistry. 269. 22858-22867 (1994)
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[Publications] M.Ding et al.: "Molecular basis of inter-alpha-trypsin inhibitor heavy chain H1(ITIH1)polymorphism" Human Genetics. (in press). (1995)
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[Publications] M.Ito-Maki et al.: "Demonstration that histidine 25,but not 132,in the axial heme ligand in rat heme oxygenase-1" Arch.Biochem.Biophys.(in press). (1995)
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[Publications] K.Ishikawa: "Heme Oxygenase-2:Properties of the heme complex and peptide of human heme oxygenase-2 expressed in Escherichia Coli" The Journal of Biological Chemistry. (in press). (1995)