1995 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性ペプチド前駆体のプロセシング酵素に関する研究
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06680604
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中山 和久 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (40192679)
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Keywords | プロセシング酵素 / Kex2プロテアーゼ / furin / 塩基性アミノ酸対 |
Research Abstract |
生理活性ペプチドの多くは、内分泌細胞や神経細胞内で分子量の大きな不活性型前駆体として合成された後、前駆体の塩基性アミノ酸対部位での限定切断(プロセシング)である。最近、このプロセシングに関与する6種類の哺乳動物のプロテアーゼ(furin,PC2,PC3,PC4,PACE4,PC6)の存在が明らかになった。本研究では、これらのうちfurinについて以下のことを明らかにした。 1.furinに突然変異を有するため、furin自体が自己触媒的活性化をすることができず、前駆体をプロセシングできない動物培養細胞株(ヒト結腸癌細胞株LoVo)を発見した。そして、この細胞株では様々な前駆体タンパク質のプロセシングが行われないことを示し、furinの重要性を明らかにした。 2.furinは細胞内で主としてトランスゴルジネットワークに局在するが、この局在には、furinの細胞質領域が必須であり、特にその領域に存在するSerおよびTyr残基が重要な役割を果たすことを示した。
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[Publications] Takahashi, S.: "A second mutant allele of furin in the processing-incompetent cell line, LoVo." J. Biol. Chem.270. 26565-26569 (1995)
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[Publications] Takahashi, S.: "Localization of furin to the trans-Golgi network and recycling from the cell surface involves Ser and Tyr residues within the" J. Biol. Chem.270. 28397-28401 (1995)