1994 Fiscal Year Annual Research Report
IFN-γで誘導されるトリプトファン代謝酵素の転写制御因子cDNAのクローニング
Project/Area Number |
06680636
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
滝川 修 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 研究員 (70163342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
刀禰 重信 和歌山県立医大, 助手 (70211399)
吉田 龍太郎 財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 部長 (10124760)
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Keywords | 転写制御因子 / 酵素誘導 / インドールアミン酸素添加酵素 / IFN-γ / 分子生物学 / 細胞内情報伝達機構 |
Research Abstract |
ヒトトリブトファン代謝酵素遺伝子の転写制御因子のcDNAの単離に必要な以下の知見を得た。 (1) 本酵素のmRNAの転写開始点から約0.5kb上流には、IFN-stimulated response element(ISRE)とX-box様配列が存在し、その配列にIFN-γにresponsiveなプロモーター活性が存在することを明らかにしてきが、CATアッセイで検討したそのプロモーター活性は、ゼロから爆発的なIFN-γによる本酵素mRNA誘導と比較すると、余りにも微弱であった。従って、このエレメントと協同して働く別のレスポンスエレメントがさらに5^′上流に存在する可能性が示唆されたので、本酵素遺伝子を含むより長いgenomicクローンをhuman YAC library(理化学研究所ジーンバンク、浴先生より供与)から、PCR法で2種類単離した。現在、これらのgenomicクローンの構造を解析中である。 (2) IFN-γによる本酵素誘導をヒト培養細胞について免疫組織学的に検討したところ、全ての細胞で均一に酵素誘導が生じているのではなく、5個の内1個の割合で強く誘導されていることが判明した。転写因子を抽出する際には、高い誘導能の見られる細胞を用いることが必要であると考えられるので、その細胞のクローン化を試みている。 (3) 本酵素のmRNA誘導は、蛋白合成阻害剤の添加で阻害されることから、その生合成にある種の蛋白誘導が必要であること、そしてその蛋白誘導は、IFN-γ添加から3時間以内に生じるので、IFN-γ添加後、経時的に細胞抽出液を調製し、ISREとX-box様配列に結合する因子を検索をしたが、未だ特異的な因子を同定するまでには至っていない。
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Research Products
(1 results)