1994 Fiscal Year Annual Research Report
レセプター部分ペプチドを用いたレセプター/G蛋白質相互作用の解析
Project/Area Number |
06680642
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
若松 馨 群馬大学, 工学部, 助教授 (40222426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 俊之 三菱化学生命科学研究所, 構造解析研究室, 研究員
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Keywords | G蛋白質 / レセプター / ペプチド / マストパラン / 発現 / NMR / 安定同位体ラベル |
Research Abstract |
(1)ペプチドの発現と安定同位体ラベル: 七面鳥βアドレナリンレセプターの細胞内第三ループとm1ムスカリンレセプターの細胞内第一ループに相当するペプチドならびにマストパランXを、ユビキチンとの融合蛋白として大腸菌に発現させる方法を確立した。更に、アドレナリンレセプターペプチドとマストパランXについては^<15>Nと^<13>Cでラベルしたサンプルも調整した。 (2)G蛋白質発現系のセットアップ: リコンビナントGi1αを大量に発現させかつ容易に精製出来るベクターを構築した。その結果Gi1αは培養液1L当たり50mg以上調製できるようになった。Gsαについては発現・精製とも難しく、現在更に条件を検討中である。また、Gi1αのLys-349をProに置換することによって、Gsαのuncmutant に相当するGi1αのmutantを作成した。予想通り、この蛋白はレセプター様の刺激によって活性化されないことがわかり、今後Gi1を介した情報伝達の解明に大いに役立つと期待される。 (3)レセプターの部分ペプチドとG蛋白質αサブユニットとの相互作用のNMRによる解析: Gsαの存在下で^<15>Nで一様にラベルしたβアドレナリンレセプターペプチドの3次元TRNOE測定を行った。^<15>Nの周波数でシグナルをeditすることによって、NOEクロスピークが完全に分離できることがわかった。また^<15>Nで一様にラベルしたマストパランXのアミドシグナルも^<15>Nの次元で展開することによって完全に分離できることがわかった。ペプチドのプロトンシグナルを^<15>Nや^<13>Cで展開する方法は今後広く利用できると期待される。
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