1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680704
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
岡崎 賢治 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助教授 (50211115)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐方 功幸 久留米大学, 分子生命研, 教授 (80142024)
古野 伸明 九州大学, 理学部, 助手 (80219120)
|
Keywords | Mos / がん遺伝子 / 細胞周期 / MAPキナーゼ / MAPKK / リン酸化 / 減数分裂 |
Research Abstract |
1.MPF活性化過程におけるMosのシグナル伝達: MosによるMPF活性化(および卵成熟)におけるMAPキナーゼ(MAPK)カスケードの意義について検討するため、Xenopus卵成熟の開始におけるMAPKカスケードの役割について調べた。まず、MAPキナーゼキナーゼの一分子種であるMEKIのcDNAをクロン化すると共に、優性不能型および優性活性型MEKIを発現させるためのmRNA合成ベクターを作製した。優性不能型MEKIのmRNAを注入してXenopus卵のMAPKの活性化を完全に抑制しても、プロゲステロン添加によるMPFの活性化おびGVBDは(有意に遅れるにもかかわらず最終的には)必ず起こることが明らかになった。さらに、MAPKに対する特異的ホスファターゼと考えられているCL100を用いても、基本的に同じ結果が得られた。これらの結果は、卵成熟の誘起においては、MEKI/MAPKカスケードは必ずしも必須でないことを示唆している。このことから、卵成熟においては、Mosの下流経路としてMEKI/MAPKカスケード以外の何らかの経路も介在する可能性が示唆される。 02.Mosによる細胞がん化におけるMAPキナーゼの関与: MEKIの各種変異体を駆使することにより、MosによるNIH3T3細胞のがん化には、MEKI/MAPキナーゼカスケードの活性化が必須にして充分であることを明らかにした。その一方で、RafやRasによるがん化には、複数の(MEKI/MAPKおよびそれ以外の)シグナル伝達経路が存在していることを示す結果を得た。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] Kenji Okazaki: "MAPkinase activation is essential for ancogenic transformation of NIH373 cells by Mos" Oncogene. 9in press. (1995)
-
[Publications] Nobuaki FURUNO: "Suppression of DNA replication VIA Mos function during meiotic divisions in Xenopus oocytes" The EMBO Journal. 13. 2399-2410 (1994)
-
[Publications] Naohiro Hashimoto: "Parthenogenetic activation of oocytesin-mos-deficient mice" Nature. 370. 68-71 (1994)
-
[Publications] Yoshiko Akamatsu: "Essential residues in V(D)J recombination signals" The Journal of Immunology. 153. 4520-4529 (1994)
-
[Publications] 岡崎賢二: "卵減数分裂の細胞周期を制御するキナーゼ MOS" 実験医学. 13in press. (1995)
-
[Publications] 岡崎賢二: "「癌化のシグナル伝達機構」(豊島,秋山 編集)C-mos遺伝子産物による細胞周期制御と癌化作用" 中外医学社, 294 (1994)
-
[Publications] 土居洋文: "「生命・情報・数理」免疫と生成文法" サイエンス社, 212 (1994)