1995 Fiscal Year Annual Research Report
DNA障害時の細胞周期停止とアポトーシスの制御へのポリADP-リボースの関与
Project/Area Number |
06680707
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
益谷 美都子 国立がんセンター研究所, 生化学部, 研究員 (60238904)
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Keywords | 細胞周期停止 / DNA損傷 / ポリ(ADP-リボース)合成酵素 / 3-アミノベンズアミド / p53タンパク質 / MDM-2 / WAF1 / C1P1 / P21 / G1期停止 |
Research Abstract |
DNA損傷を受けた細胞では速やかなポリ(ADP-リボース)の合成と分解が認められる。一方、DNA修復のための一時的な細胞周期停止が起きる。昨年度ポリ(ADP-リボース)合成酵素阻害剤が、ガンマ線によるDNA損傷後のG1期停止を抑制し、G2期停止を増強することを見いだした。更に種々の培養細胞株における、ガンマ線照射後の細胞周期停止へのポリ(ADP-リボース)合成酵素阻害剤の効果を調べたところ、G2期停止増強は共通して観察されたが、G1期停止は、本酵素阻害剤によって抑制される細胞株群(mouse C3D2F_1 3T3-a,mouse Swiss 3T3,mouse Balb/c 3T3 A31等)と抑制されない細胞株群(mouse FM3A,rat NRK49F等)に分けられた。従ってG1期停止誘導にポリ(ADP-リボース)合成反応依存性および非依存性の経路の存在が示唆された。更にmouse C3D2F_1 3T3-a細胞におけるガンマ線照射後のG1期停止誘導において、ポリ(ADP-リボース)合成酵素阻害剤の作用点を検索した。p53タンパク質の特異的DNA結合活性の上昇は影響を受けなかったが、p21/WAF1/CIP1及びmdm-2のmRNA発現、及びCDI1/CIP2及びIRF-1mRNA発現への影響が認められた。今後同調培養系を利用してポリ(ADP-リボース)合成酵素阻害剤によるG1期停止抑制機構を詳細に検討する。
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[Publications] Masutani, M., Nozaki, T., Wakabayashi, K., and Sugimura T.: "Role of poly(ADP-ribose) polymerase in cell-cycle checkpoint mechanisms following γ-irradiation." Biochimie. 77. 462-465 (1995)