1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680738
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 隆洋 大阪大学, 医学部, 講師 (20135693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 雅俊 大阪大学, 医学部, 講師 (00179649)
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Keywords | ニューロフィラメント / リン酸化 / 軸索 / ランビエ絞輪 / 軸索終末 / サイクロスポリンA / 免疫細胞化学 / 急速凍結ディープエッチ法 |
Research Abstract |
私達の今までの所見から、ニューロフィラメント(NF)サブユニット蛋白質のうちの最大分子量であるNF-Hのリン酸化がコアフィラメント間のクロスグリッジ形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。即ち規則的な比較的長いクロスブリッジを形成するためには、NF-Hのリン酸化される必要が考えられこの説を確証するため、本年度の研究では以下の3種類のin vivo軸索の観察及び実験を行った。(1)まずNF-Hのリン酸化の程度が異なる軸索でNFの形態学的構築が異なるかどうかを比較検討した。その結果、リン酸化の程度が大きい有髄線維ではクロスブリッジがよく発達し、コアフィラメントの配列も規則的であったが、リン酸化の程度が小さい有髄線維や無髄線維ではクロスブリッジの発達は前者ほどではなく、かつコアフィラメントの配列が不規則な部位が多く見られた。更に興味深いことに、後者の軸索では微細管の出現頻度が大きく、NF-Hのリン酸化の程度が低くなると、NFと微細管の相互作用が活発になることが示唆され、これは私達の今までのデータ及び他の研究者の生化学的データと一致する所見である。(2)次に軸索において、普通の部位とランビエ絞輪の部位を比較すると、ランビエ絞輪でNF-Hのリン酸化の程度が低くなり、かつ非リン酸化の程度が高くなることが免疫細胞化学的にわかった。この部位のコアフィラメントの配列は比較的規則的はFあるが、その間隔が有意に減少し、クロスブリッジが短くかつ分岐しておりNF-Hのリン酸化の程度が同一軸索内においてもNF-Hの構築に影響を与えていることがわかった。(3)最後に免疫抑制剤のサイクロスポリンAの神経細胞内に存在するCa^<2+>/カルモジュリン依存生のフォスファターゼであるカルシニューリンの活性を抑制すると考えられているが、このサイクロスポリンAをラット脳内に投与することにより、中枢神経細胞、特にその軸索終末のNF-Hのリン酸化の程度を免疫細胞化学的に増加さすことができた。従って細胞体で形成されたNF-Hが軸索内でリン酸化され、更に軸索内輸送の後、終末で脱リン酸化され、分解されることが予想される。急速凍結ディープエッチ法で終末内のNF構築を観察すると、確かにクロスブリジの形成能が悪いことがわかり、微細管との連結もみられ、NF-Hのリン酸化/脱リ酸化によって、終末の延いては軸索のNFの構築が可逆的に維持されていると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Gotow,T.,Tanaka,J.: "Phosphorylation of neurofilament Hsubunit as ralatel to arrangement of neurofilaments" Journal of Neuroscience Research. 37. 691-713 (1994)
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[Publications] Gotow,T.,Tanaka,T.,Nakamura,Y.,Takeda M.: "Dephosphorylation of the largest neurofilament subumit protein influences the structure of crossbridges in reassembled neurofilaments" Journal of Cell Science. 107. 1949-1957 (1994)
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[Publications] 後藤隆洋: "免疫細胞化学のための急速凍結ディープエッチ法" 細胞. 26. 516-522 (1994)
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[Publications] Gotow,T.,Tanaka,J.,Takeda,M.: "The orgainzalion of neurofilaments accumulated in perilcaryon following aluminum administration:Relationship between structure and phosphorylation of neurofilaments" Neuroscience. 64. 553-569 (1995)
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[Publications] Takeda,M.,Tanimurai,S.,Kanayama,G.,Gotow.T.,Nishimura,T.: "Neurofilament pathology of Alzheimer's disease:Neurofilament accumulation induced by Alzheimer buffy coat." (in press). (1995)