1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680757
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上村 敬一 信州大学, 医学部・加齢適応研究センター, 助教授 (80012756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武富 保 信州大学, 医学部・加齢適応研究センター, 教授 (30020704)
原 厚 信州大学, 医学部・加齢適応研究センター, 講師 (70126697)
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Keywords | スフィンゴ脂質 / スフィンゴンン / 神経芽腫細胞 / 神経突起 / 糖脂質 / プロテインキナーゼ / カルモジュリン |
Research Abstract |
マウス神経芽腫細胞(NS-20Y)を血清を除いた培地中で培養したときにみられる、神経突起の顕著な伸展に対するスフィンゴシンの抑制効果の機序を明らかにする目的で、神経突起の伸展に対する各種プロテインキナーゼ阻害剤、カルモジュリン阻害剤の効果を検討した。その結果、カルモジュリン阻害剤であるW-7,calmidazolium, trifluoperazineは、いずれも神経突起の伸展をその濃度に依存して抑制した。一方、プロテインキナーゼ阻害剤H-7, H-89, KN-62, genisteinなどの存在下でも神経突起の伸展が影響を受けなかったことから、(1)NS-20Y細胞における神経突起伸展が、カルモジュリンを介した機構により調節されていること、(2)スフィンゴシンの神経突起伸展に対する抑制効果は、カルモジュリンに依存する経路による可能性があることが示唆された。また、(3)Ca^<2+>/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII以外のカルモジュリンに依存した機構が、神経突起伸展に関与している可能性があると考えられた。スフィンゴシンは細胞の機能にさまざまな影響を及ぼすことが知られているので、今後その作用機序をさらに詳細に検討することが必要になった。一方、N^^<15>-塩基を用いたリン脂質およびスフィンゴ脂質の代謝の解析を、培養神経芽腫細胞とマウス各臓器組織で行い、細胞内での各脂質の動態を知る上で有効であることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K. Uemura: "Inhibition of neurite outgrowth in mouse neuroblastoma cells by Sphingosine." Neurochem Res.19. 887- (1994)
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[Publications] K. Uemura: "Effects of protein kinase and calmodulin inhibitors on nourite outgrowth in murine neuroblastoma NS-20Y cells." Neurochem Res.20(発売予定). (1995)
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[Publications] K. Shimada: "Suppression of experimental allergic encephalomyelitis in Lewis rats by administration of gangliosides." Cell. Immunol.154. 231-239 (1994)
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[Publications] K. Ono: "Expression of Forssman antigen in human large intestine." J. Histochem. Cytochem.42. 659-665 (1994)