1994 Fiscal Year Annual Research Report
〔1-^<13>C〕D-glucoseを用いた脳疾患動物における脳内代謝変化の研究
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06680772
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
金松 知幸 創価大学, 生命科学研究所, 助教授 (30104201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 裕三 創価大学, 生命科学研究所, 教授 (00050956)
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Keywords | 〔1-^<13>C〕D-glucose / 脳疾患 / アミノ酸 / 腫瘍 / 脳虚血 / グルタミン酸 / γ-アミノ酪酸 / グルタミン |
Research Abstract |
[1-^<13>C〕D-glucose(1-^<13>C-Glc)を脳疾患モデル動物に投与した後、脳及び脊髄より遊離アミノ酸を抽出し、各アミノ酸への^<13>Cの取り込み量をNMRを用い分析測定し、1-^<13>C-Glcの代謝動態と脳組織の機能状態との関連性を調べた。脳疾患モデル動物として、1)N-nitroso-N-ethylurea(ENU)誘発性腫瘍をラットに作成し、脳、脊髄疾患症状を示したラットの尾静脈より1-^<13>C-Glcを投与した後、30分後に断頭にて、脳、脊髄を摘出した。2)Wistar系ラットの両側性頚動脈の結紮により、脳虚血動物を作成し、1週間後に1-^<13>C-Glcを投与した後、30分後に、頭部にマイクロウエーブを照射し、脳代謝を瞬時に固定した後、脳を摘出した。 それぞれの組織より、アミノ酸分画を抽出し、神経伝達物質であるグルタミン酸(Glu)、アスパラギン酸(Asp)、γ-アミノ酪酸(GABA)及びそれらのアミノ酸の代謝に密接に関与するグルタミン(Gln)への^<13>Cの取り込み量を測定したところ、1)脊髄腫瘍部ではGlnに最も多く取り込まれ、次いでGlu、アラニン(Ala)に^<13>Cが取り込まれており、Asp,GABAへは全く取り込まれていなかったのに対し、脊髄正常部ではGluに最も多く、次いでGln,Asp,GABAへ^<13>Cが取り込まれていた。2)6時間両側性頚動脈結紮ラットの1週間後では、正常ラット脳に比べ、Gluの4位への取り込みが低く、一方Gluの4位に対する2,3位の比率は高値を示していた。この傾向はGlnでもみとめられた。この結果は、glucoseからのアミノ酸への流れが、虚血モデル動物で著しく悪くなっていることを示している。 これらのことから、脳疾患に伴い、脳内でのglucoseからアミノ酸への^<13>Cの流れは、脳組織の機能状態と密接に関連していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.KANAMATSU: "Measurement of Amino Metabolism Derived from 〔1-^<13>C〕 glucose in the Rat Brain using ^<13>C Magnetic Resonance Spectroscopy" Neurochemical Research. 19. 603-612 (1994)
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[Publications] 金松知幸: "〔1-^<13>C〕D-glucoseを用いたin vivo ^<13>C-MRSによる脳内アミノ酸代謝コンパートメントの研究" 神経化学. 33. 422-423 (1994)
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[Publications] 金松知幸: "^<13>Cブトウ糖を用いた脳内アミノ酸代謝コンパートメントーションの研究" ^<13>C医学. 4. 16-17 (1994)
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[Publications] 塚田裕三: "安定同位元素^<13>C-スペクトロスコピーによる脳代謝の研究" ISOTOPE NEWS. 483. 6-9 (1994)