1995 Fiscal Year Annual Research Report
ラット中枢神経系における神経ペプチド動態のin vivo,in vitro相関
Project/Area Number |
06680782
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
勝野 由美子 北海道大学, 医学部, 助手 (80177419)
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Keywords | サーカディアンリズム / プッシュプルダイアリシス / AVP / VIP / SCN培養 / 振動体 |
Research Abstract |
in vivo実験では、12時間名12時間暗の条件下で繁殖飼育したWistar系成熟雄ラットを用いて、約10時間のSCNプッシュプルダイアリシスを行い、神経ペプチドの回収を試みた。SCNが脳底に近いために、プローブがつまりやすく長時間のプッシュプルダイアリシスを行うことが難しかった。そのため、24時間を3つの時間帯に分けそれぞれ約10時間のプッシュプルダイアリシスを行い、透析液を回収した。回収した透析液中のAVP,VIPをそれぞれRIAで測定した。現在、明暗条件下での神経ペプチドのサーカディアンリズムが、無麻酔無拘束でどのようであるか検討中である。また、もっと長期に渡ってプッシュプルダイアリシスを行う方法についても検討中である。 in vitro実験ではWistar系ラットの生後1週間目の仔ラット視床下部より切り出したSCN細胞のディスパーゼ培養を行っている。培養可能期間は約一ヶ月である。連続6日間、2時間ごとの培養液の回収を行った。培養液中のAVP,VIPの測定をEIAで行った。AVP,VIPとも約20時間のきれいなサーカディアンリズムがみられ、両ペプチドの位相差は2時間以内であった。また、振幅はVIPの方がAVPよりモル濃度で5倍ほど高かった。しかし、この系に3日目にNMDAを投与すると、AVP,VIPの位相差は大きく変化し、もっとも変化したものはAVP,VIPの位相がほぼ逆転した。また、NMDA投与後12日目に測定した結果も、AVP,VIPのピーク位置は予想された時間にあった。このことから、AVP,VIPの放出にはそれぞれ異なる振動体によって調節されていると考えられる。
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[Publications] Kazuuki Shinohara: "Two distinct oscillators in the rat suprachiasmatic nucleus in vitro" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 92. 7396-7400 (1995)
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[Publications] Sato Honma: "Circadian Rhythm and Response to Light of Extraccllular Glutamatc and Asprtate in Rat Suprachiasmatic Nucleus" Am.J.Physiol.(印刷中).
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[Publications] Toshihiro Yoshihara: "Disociation of paraventrieulaar NPY release and plasma cortieosterone levels in rats under food deprivation" Am.J.Physiol.(印刷中).