1995 Fiscal Year Annual Research Report
痛み受容器の未梢性感作にかかわる炎症メディエーターと細胞内情報伝達機構の研究
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06680807
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水村 和枝 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00109349)
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Keywords | 痛み / 侵害受容器 / ポリモーダル受容器 / プロテイン カイネースC / ブラジキニン / 細胞内情報伝達 / 炎症メディエーター / フォルボールエステル |
Research Abstract |
本年度は、炎症メディエーターであるブラジキニンに対する痛み受容器の反応に、protein kinase Cの活性化が関与しているかどうかを明らかにすることを目指した。 昨年度同様にイヌ精巣-上精巣神経標本を用い精巣ポリモーダル受容器からの単一神経活動記録を行ない、protein kinase Cを活性化するフォルボールエステルのひとつphorbol 12,13-dibutyrate(PDBu)を用いてブラジキニン反応への影響を調べた。熱反応に対する効果を調べた場合と同様にPDBu10^<-7>Mを5分間前投与したところ、熱反応の場合とは逆にブラジキニン(10^<-7>M)に対する反応は減弱し、その効果は10分後には消失した。そこで投与方法を変えてブラジキニンと同様に投与したところ促進が観察され、この効果も10分後には消失した。このようにフォルボールエステルの効果が投与時間により異なることが明らかになった。また、ブラジキニン10^<-8>Mに対する放電反応は、protein kinase C阻害剤であるstaurosporine10^<-6>Mの投与により減弱した。これらの結果よりポリモーダル受容器のブラジキニン反応にもprotein kinase Cの活性化が関与していると考えられる。フォルボールエステルの前投与によるブラジキニン反応の抑制は、おそらくブラジキニン反応に介在する中間段階にprotein kinase Cを介して抑制される系が存在するためと考えられる。最近フォルボールエステルがprotein kinase Cの活性化を介して5分以内にphospholipase Cを抑制するとの報告があり、これも一つの可能性であると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Mizumura,K.: "lnfluence of histamine on the bradykinin response of canine testicular polymodal receptors in vitro." lnflammation Research. 44. 376-378 (1995)
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[Publications] Mizumura,K.: "Different effects of protein kinase-C activation on the responses to bradykinin and to heat of visveral polymodal receptors studied in vitro." Soc.Neurosci.Abstr.21. 643 (1995)
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[Publications] Kumazawa,T.: "EP receptor subtypes implocated in the PGE_2-induced sensitization of polymodal receptors in responses to bradykinin and heat." J.Neurophysiol.(印刷中). (1996)
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[Publications] Leng,S.: "Excitation and sensitization of the heat response induced by a phorbol ester in canine visceral polymodal receptors studied in vitro." Neurosci.Lett.(印刷中). (1996)
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[Publications] Kumazawa,T.: "Visceral Pain" IASP press, 516 (1995)