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1994 Fiscal Year Annual Research Report

SCIDマウスにおけるプリオン病耐性のメカニズム

Research Project

Project/Area Number 06680833
Research Institution佐賀医科大学

Principal Investigator

毛利 資郎  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (40117271)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北本 哲之  九州大学, 医学部, 助教授 (20192560)
KeywordsSCIDマウス / プリオン病 / CJD感受性 / 脾細胞
Research Abstract

プリオン感受性の高いNZWマウスをドナーとして1.脾細胞移入、2.脾臓の移植、3.リンパ節の移植の3つの方法によりSCIDマウスの免疫系の再構築を試みた。その後、CJD-F1株のNZWマウス脳の10%あるいは1%乳剤上清50μlを腹腔内接種した。また、確認のために脳内接種も行った。
【結果】 1.脳内接種したマウスは典型的な症状を呈したので、接種後160日で安楽死させた。脳は海綿状変性が顕著であり典型的なCJDであった。異常プリオン蛋白の沈着は、脾やリンパ節の濾胞樹状細胞(FDC)では全く認められなかった。腹腔内接種群は300日を超えて観察中であるが、発症も異常プリオン蛋白も認めていない。2.移植後、9週くらいでSCIDマウスのリンパ球数が急激に増加し、リンパ球の割合が好中球より高くなった。さらに、16週には白血球数が5,000を超えた。この時点で、再構築ができたものと判断し、CJD-F1株を実験1と同様に腹腔内接種した。現在、接種後10週を経過したが、何ら変化を認めていない。 3.リンパ節片のみを移植した場合は、レシピエントであるSCIDマウスの血液像に何の変化も認められず、組織片の定着は認められなかったので、免疫系の再構築ができなかったものと結論し、接種実験は行わなかった。
【まとめ】 脾細胞移入後の脳内接種では160日の潜伏期間で典型的なCJDを発病し、異常プリオン蛋白の沈着が脳にのみ起こることが確認された。しかし、腹腔内接種群において300日を越えても発症せず、異常プリオン蛋白も検出されないことは、脾細胞の移入がSCIDマウスのプリオンに対する感受性に影響を与えていない可能性が示唆された。
実験2は現在観察期間中であるが、この増加リンパ球がドナーとレシピエント、どちらの由来なのか調べる予定である。また、骨髄移植による次の実験を実施中である。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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