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1995 Fiscal Year Annual Research Report

バイオケモメカニカル機能を持つアクリルアミド系高分子ゲルの生体影響

Research Project

Project/Area Number 06680845
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

国府田 悦男  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (40124648)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 下條 信弘  筑波大学, 社会医学系, 教授 (00080622)
KeywordsN-イソプロピルアクリルアミド / 医用材料 / 生体毒性 / 動物実験
Research Abstract

本研究では、医用生体材料としての潜在的可能性を持つN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)から成るハイドロゲルの生体毒性を、詳細な動物実験から検討することを目的とする。昨年度の短期動物実験から、NIPAAmゲルはほとんど生体毒性を示さないことが分かっているが、研究の性格から充分な再現性を持った実験データを取得することが必要となる。そこで、本年度も、薬物投与後の短期間観察(10日程度)による急性毒性の検討を行なった。具体的には、LD_<50>値以下のモノマー及びモノマーと等モル量(残基濃度)のゲル試料を皮下注射により投与し、行動リズム(脳神経障害の検討)、生化学検査(肝・腎機能及び一般代謝機能の検討)、体重と食物摂取量との関係(成長因子への影響)を調べた。実験期間は10日程度としたが、生化学検査には一匹のラットの全血液を必要とするので、この実験を3回繰り返して行なった。その結果、NPAAmモノマーは比較滴強い毒性(神経系の代謝阻害)が認められたが、ポリマー(ゲル)にはこの影響が全く認められなかった。ただし、試料の投与後2〜3日の間の投与部位の炎症が認められたが、これはNIPAAmゲルによるものでは無く、皮下注射に伴う炎症反応で、投与6日後にはほぼ完全に治癒することがわかった。これらの結果は、専門誌(Naturwissenschaften)投稿する予定で、現在「まとめ」を行なっている。
以上の様に、本研究の結果は、医用生体材料としてのNIPAAmゲルの潜在的可能性を支持するものであったが、今後は年単位にわたる動物実験(長期実験)を行ない、発癌性など詳細な項目にわたり、安全性を調べる必要がある。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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