1995 Fiscal Year Annual Research Report
数値解析による生体内の超音波の性質に関する基礎的検討
Project/Area Number |
06680869
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 雅弘 秋田工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (90132563)
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Keywords | 生体組織 / 超音波 / 数値解析 |
Research Abstract |
生体超音波解析のための独自の数値解析法を確率できた。蛙飛び差分を利用した,陽的差分法である。計算式がシンプル,計算量が少ない,電気的類推が可能といった特徴を持つ。境界条件の設定などを吟味した。 次いで,その数値解法が生体に適用できるか検討した。生体は流体に近い性質を持ち,粘性も大きい。計算の結果,解析可能なことが確かめられた。その過程で,低周波では横波弾性波も縦波と同様に伝播することを確認した。横波を利用できれば,超音波医療診断の幅が広がる可能性がある。そこで,現在実験的検証を進めており,測定系の構築はほぼ完了した。しかし,まだ横波の検出には至っていない。 具体的な解析の前に,どのような波形の超音波パルスがどのような形で送出されるか検討することにした。そこで,超音波診断装置のプローブの解析プログラムの作製を試みた。現在,2次元の任意形状の超音波振動子の解析が可能である。今後整合層や音響レンズ部分が解析できるようにしたい。更に超音波音場も一緒に解析できるようにすれば,送出波形の解析だけでなく,診断装置の設計に有用なシミュレーションソフトウェアとなると考える。 生体の音響特性は,数多く測定されているけれども,ばらつきが多く真に明確になっているとは言えない。それには,小さなスポットで測定できる超音波顕微鏡が有効と考える。しかし,その映像が音響特性をどう反映しているかはまだ明確になっていない。そこで,超音波顕微鏡の動作シミュレーションを試みている。現在までに,直線集束ビーム超音波顕微鏡に対して,集束ビームが固体表面で反射する様子をシミュレートすることが出来た。この後,点集束ビームについて同様のシミュレーションプログラムを作製したい。完成後は,詳しい波動解析を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masahiro Sato: "Fundamental investigation of shear and surface elastic waves in soft biological tissues by numerical simulation" Jpn. J. Appl. Phys.Vol.34. 2808-2811 (1995)
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[Publications] 佐藤雅弘: "分布等価回路網を念頭においた固体の弾性波の数値過渡解析法" 騒音・振動研究会資料. N-95-39. 1-6 (1995)
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[Publications] 佐藤雅弘: "蛙飛び差分法による固体内弾性波の非定常数値解析" 平成7年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 274- (1995)
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[Publications] 佐藤雅弘: "直線集束ビーム超音波の固体表面での反射特性シミュレーション" 日本シミュレーション学会第16回計算電気・電子工学シンポジウム論文集. 237-240 (1995)