1994 Fiscal Year Annual Research Report
フアジイ測度論、フアジイ集合論に基づく、顔刺激の多義性の研究
Project/Area Number |
06710055
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Research Institution | Kinjo College |
Principal Investigator |
奥田 裕紀 金城短期大学, 幼児教育学科, 講師 (90177171)
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Keywords | 多義図形 / フアジイ理論 / フアジイ測度 / 顔刺激 |
Research Abstract |
1.本研究では、多義的な顔刺激を用いて、種々の不確実性の測度(フアジイ測度)規定の基礎となる、2義性(刺激が個人に2種類のものとして認知される程度)を規定する方法について検討を行った。 2.72種類の多義的な顔刺激を、366名の被験者に提示した。A群(n=177)には、各刺激が顔として認知される程度の評定(顔評定値)と、顔以外のものとして認知される程度の評定(非顔評定値)を求めた。B群(n=186)には、各刺激がどのように認知されるかについて、認知報告の数等を制限せず、自由な記述を求めた。 3.A群の平均顔評定値を、顔フアジイ集合のメンバーシップ度(MS)とし、平均非顔評定値を、非顔フアジイ集合のMSとすると、顔集合、非顔集合の共通集合のMSは、2義性測度となると考えられる。しかし、フアジイ集合論では、共通集合の演算は、複数提案されており、適切なものを選択する必要がある。そこで、B群において得られた2義性測度との整合性を検討した。 4.B群の記述は、顔、顔以外のもの、その両方に関する記述に分類し比率(顔-非顔回答率)を算出した。顔-非顔回答率は、定義に適合した2義性測度の1つであると思われる。また、DS理論等によるフアジイ測度も提案した。 5.A群におけるmin演算、多値演算よるMSと、B群において得られた2義性測度との相関係数は、極めて高いことが示され(r>0.85)、両群の2義性測度間の整合性は高く、適切なものであることが支持された。 6.また、相関係数が最高であったのは、min演算の結果であり、(r>0.9)、最も適切な演算であることが示唆された。一方、激烈演算の結果のみでは、B群において得られた2義性測度との相関が極めて低く、この場合に適用するのは、適切でないことが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 奥田裕紀: "新研究法による不確実性の検討" 金城短期大学紀要. 19巻(印刷中). (1995)
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[Publications] Okuga Hiroki: "Application of fuzzy theories to measurements of ambiguity of visual stimuli" Proceedings of 29th annual congress of HPA. 12-13 (1994)
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[Publications] 奥田裕紀: "図形刺激認知の不確実性について-フアジイ理論と2義性-" 日本心理学会第58回大会発表論文集. 662 (1994)
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[Publications] 奥田裕紀: "図形刺激の2義性に関する測度およびフアジイ測度について" 日本教育心理学会第36回総会発表論文集. 464 (1994)
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[Publications] 奥田裕紀: "フアジイ集合論による2義性規定について" 東海心理学会第43回大会発表論文集. 46 (1994)
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[Publications] 奥田裕紀: "図形刺激認知の多義性の検討" 第3回東海フアジイ研究会講演論文集. 8.1-8.4 (1995)