1994 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害児・者の読書効率を最大限に引き出すための読書環境評価システムの開発
Project/Area Number |
06710182
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
中野 泰志 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育研究部, 研究員 (60207850)
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Keywords | 弱視 / ロ-ビジョン / 読書 / エイド / 評価 / 視覚障害 / パソコン / 文字サイズ |
Research Abstract |
本研究の目的は、視覚障害児・者の読書効率を最大限に引き出すための読書環境評価システムを開発することであった。「弱視用知的リーディングエイドの開発」研究(平成5年度科学研究費奨励研究)ですでに蓄積してあった手法を応用し、読書効率を最大限発揮できる条件を明らかにするための総合的な評価システムを構築した。すなわち、1)コンピュータを用いた評価システムと2)文字サイズの評価に焦点を絞った冊子版の評価票を開発した。コンピュータによる評価システム普及型のパソコンで利用可能なソフトウェアとして構築し、試作版をフリーソフトとして配布できるようにした。また、読書に適した文字サイズを判断するための冊子版評価票は試用実験を実施するために50部作成した。これらを用いて、学校、福祉施設、研究機関で試用実験を行った。その結果、a)この評価システムを用いれば、それぞれの視覚障害児・者にとって最適な読書環境を客観的に調べることが可能となること、b)評価結果は、拡大写本や手作り教材等の作成に応用可能なこと、c)「弱視用知的リーディングエイド」の条件設定が容易にできること、d)研究的な用途だけでなく、学校や福祉施設でも簡便に活用できること等がわかった。操作が簡便であるため、学校や福祉施設でも評判がよく、これらの手法を臨床場面に定着させる上でも貢献できたと思われる。これらの研究成果は、弱視教育、特殊教育学会、弱視教育全国大会、視覚障害リハビリテーション研究発表大会等で発表した。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 中野 喜美子: "読書効率を指標にした弱視の読書環境の整備に関する事例報告" 日本特殊教育学会第32回大会発表論文集. 14-15 (1994)
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[Publications] 関 みどり: "アッシャー症候群による弱視難聴の児童を取り巻く環境の整備に関する事例報告(1)" 日本特殊教育学会第32回大会発表論文集. 694-695 (1994)
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[Publications] 宮下 幸江: "アッシャー症候群による弱視難聴の児童を取り巻く環境の整備に関する事例報告(2)" 日本特殊教育学会第32回大会発表論文集. 696-697 (1994)
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[Publications] 関 みどり: "視覚と聴覚に障害を併せもつ弱視難聴の児童の環境整備に関する事例報告(1)" 弱視教育. 32(1). 7-15 (1994)
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[Publications] 佐藤 友治: "我が国における弱視教育研究の歴史的変遷-「弱視教育」誌全30巻の分類を通して-" 弱視教育. 32(1). 23-29 (1994)
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[Publications] 水谷 みどり: "視覚と聴覚に障害を併せもつ弱視難聴の児童の環境整備に関する事例報告(2)" 弱視教育. 32(3). 8-15 (1994)
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[Publications] 中野 泰志: "読書場面におけるまぶしさの評価方法試案" 第36回弱視教育研究全国大会抄録. 34-35 (1995)
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[Publications] 中野 喜美子: "弱視児の読書環境の整備に関する事例報告-読書効率の評価結果を通しての弱視とのかかわり-" (1995)
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[Publications] 石井 裕子: "弱視学級の新設に向けて、-弱視児の視覚特性を考慮した弱視学級の設備・備品を中心に-" 弱視教育. (1995)
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[Publications] 中野 泰志: "弱視(ロ-ビジョン)用読書効率測定システムの試作(3)-冊子版文字サイズ評価表のまぶしさの評価方法の試案-" 第4回視覚障害リハビリテーション研究発表大会論文集. (1995)