1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06740057
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 猛 名古屋大学, 理学部, 助手 (60252219)
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Keywords | 軌道体 / 一意化 |
Research Abstract |
ガウスたちによる超幾何関数の理論をモデルとすることにする。これら古典的な理論ではおもに解析的、あるいは組み合わせ論的な観点からさまざまな研究がなされてきたが、ここではその拡張(一般化)を研究対象とする。超幾何関数の幾何学的性質をとらえて、そこから多変数化を考えることは最近の話題である。たとえば軌道体が与えられたとき、それを一意化する関数を考えることができるが、それらは一般に微分方程式のことばで記述されるべきものである。このような関数で具体的にとらえられているは例を増やすことを考えたい。 有限鏡映群のミラーとして現れる超曲面の配置に適当に重みを与えて軌道体の構造をいれると、対称空間によって一意化される例がある。こうして作られた例が幾何学的にどのような意味を持っているのかはあまりわかっていない。ここで二次元複素射影空間の上の直線配置に付随した幾何学を考えてみる。特に正二十面体配置から得られる軌道体で二次元複素球体で一意化されるものがある。これは三次元射影空間に6次の対称群の鏡映のミラーとしてあらわれる超曲面の配置で軌道体の構造をいれるたものの部分軌道体と解釈することができる。このことによりモジュライ空間になることがわかった。 ゲルファントたちは組み合わせ論的に多変数超幾何関数の一般化を導入しているが、その場合の幾何学的状況の究明が待たれる。また古典的な直線幾何との関連して種々の代数多様体のモジュライ空間上にも同じ様な関数が定義できる。 具体例をたくさん見つけるのが大切だと思われるが今後は特異点が超平面上にある場合だけでなく、より複雑な超曲面の配置上にある場合に対してこのような関数を統制する方法の確立が望まれる。
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