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1994 Fiscal Year Annual Research Report

変調励起下でのスピン波系非線形緩和の研究

Research Project

Project/Area Number 06740292
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

味野 道信  岡山大学, 理学部, 助手 (30222326)

Keywordsカオス / 非線形緩和 / 強磁性共鳴 / マグノン
Research Abstract

大電力マイクロ波によって強磁性体や反強磁性体のマグノンを励起すると,その非線形緩和のためにマグノン数に自励発振さらにはカオスが発生する.この発振現象について以下の2点について研究を行った.
1.変調励起下での引き込み現象の観測
一般に2つの振動子系が非線形に結合されている場合に,周波数の引き込み現象や準周期ルートからのカオスが観測される.今回マグノン系の自励発振に,励起マイクロ波に振幅変調を加える方法と,外部静磁場に変調を加える2つの方法を用いて,発振の引き込み現象について研究を行った.どちらの場合も,ア-ロルドの舌と呼ばれている状態図によく似た引き込みの相図を得ることができた.このことは,励起マイクロ波及び外部静磁場が非線形なコントロールパラメータとして発振現象に関与していることを示唆している.従って今後このパラメータを精密に制御する事によって,カオス発生点近傍及びカオス-カオス転移点での普遍性などの研究が可能であると思われる.
2.マグノンの緩和定数と自励発振の関係
一定の励起周波数のもとで外部静磁場を変化させると,励起されるマグノンの波数が増滅し緩和定数を変化させることができる.この時,自励発振周波数がどう変化するか測定を行った.磁場を低磁場側に変化させ,励起されるマグノンの緩和時間を短くすると発振周波数は高くなる結果を得た.次にシミュレーションで同様に緩和時間を変化させたところ,自励発振周波数は高周波数側にシフトしたが,変化の様子は実験とは異なっていた.このことから,自励発振機構には波数依存性を持つ他のパラメータが重要であることがあらためて明らかとなった.

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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