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1994 Fiscal Year Annual Research Report

低次元遷移金属錯体における金属原子の配列および次元性の制御

Research Project

Project/Area Number 06740514
Research InstitutionHimeji Institute of Technology

Principal Investigator

小澤 芳樹  姫路工業大学, 理学部, 助手 (40204200)

Keywords一次元混合原子価錯体 / 電解酸化 / 白金錯体 / ニッケル錯体
Research Abstract

1.架橋配位子を持つ白金一次元混合原子価錯体において、これまでほとんど例のないハロゲン以外の架橋子の導入を試み、SCNを架橋配位子とする錯体集合体[Pt^<II>(en)_2][Pt^<IV>(SCN)_2(en)_2](C1O_4)_4(en=C_2H_8N_2)の単結晶を初めて合成した。X線結晶構造解析により、白金の2価および4価の錯体がSCNの硫黄原子の架橋により一次元鎖を形成していることが明らかになった。Pt^<II>-SPt^<IV>-Sの原子間距離は、それぞれ3.486(2),2.397(2)Aであった。従来のハロゲン架橋の錯体と比較すると、金属原子間の距離がかなり増大しているにも関わらず、Pt^<II>-Sの距離の増大はわずかであり、架橋配位子は金属原子間の中点よりかなり移動していることがわかった。一次元錯体の電子状態は、金属原子間距離と配位子の位置に大して相関があり、本研究によって一次元錯体において金属原子のあたらしい配列を生み出す可能性を見いだした。
2.ハロゲン架橋ニッケル錯体の合成において、電解酸化を用い、塩素架橋錯体{[NiCl(en)_2]Cl_2}_∞を合成し結晶構造を明らかにした。また対陰イオンにハロゲン以外のものを導入した臭素架橋一次元錯体{[NiBr(en)_2](CIO_4)_2}_∞を電解酸化によって合成し、単結晶X線構造解析をおこなった。対イオンが臭化物イオンのものと比べるとより大きな過塩素酸イオンの導入によってニッケル原子間の距離が広がっていることがわかった。従来のハロゲン単体による酸化方法に比べ本研究では、対イオンにハロゲン以外のものを導入することが可能となり、金属原子間の距離を制御することができるようになった。

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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