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1994 Fiscal Year Annual Research Report

「水/油」界面で自己組織化する多親媒性ふっ素化合物

Research Project

Project/Area Number 06740534
Research InstitutionOita University

Principal Investigator

石川 雄一  大分大学, 工学部, 助教授 (30184500)

Keywords多親媒性 / ふっ素長鎖 / 「水 / 油」界面 / 自己組織化 / 疎媒力 / 撥油力 / 疎水力 / 分子設計
Research Abstract

本研究の目的は、「水/油」界面で水中の二分子膜に匹敵する組織体を得ることである。強力な「疎水性」と「撥油性」を合わせ持つ界面活性剤が不可欠であるのは明かである。一般に、ふっ素アルキル長鎖は、オイルと混合しにくい。このふっ素鎖の「撥油性」と「疎水性」を「水/油」界面で相乗的に活かすことができれば先の問題は解決される。具体的には、「柔軟なオレイル鎖(親油基)」/ふっ素鎖(疎媒基)/アンモニュウム基(親水基)」から構成された化合物の合成とその多親媒性による自己組織化を課題とした。
まず、ふっ素アルキル誘導体の持つ「撥油性」が水系二分子膜に匹敵する組織力を持っているか否かを確認することから研究を開始した。ふっ素アルキル長鎖を疎媒部、柔軟な炭化水素鎖を親媒部とする化合物は、ベンゼンやシクロアルカン等の炭化水素系の非水媒体中で二分子膜を形成することを見いだした(11研究発表論文に示す)。ただし、この膜の安定性は、ミセルと水系の二分子膜の中間に位置している。会合体形成のエネルギーは、主に炭化水素系媒体と長鎖ふっ素系アルキル間の低い相溶性に基づいているので、より安定な組織体を得るにはこの項の寄与を増加させなければならなかった。ふっ素鎖のオイル中での集合よりも、炭化水素オイル鎖のふっ素媒体中での集合の方が、安定であることが報告されている。これを踏まえて、炭化水素オイル鎖とふっ素鎖の役割を逆転させた系の組織化にも成功した。以上のように、掲げた目標には到達しなかったものの、本研究で、フッ素化合物の撥油性が界面での組織化にとり充分に有用であることを明確にした。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 石川.桑原.国武: "Self-Assembly of Bilayers from Double-Chain Fluorocarbon Amphiphiles in Aprotic Organic Solvents." Journal of American Chemical Society. 116. 5579-5591 (1994)

  • [Publications] 石川雄一: "オイル媒体におけるフッ素両親媒性化合物の分子組織化" 表面. 32. 284-294 (1994)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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