1994 Fiscal Year Annual Research Report
疎水鎖末端への極性基の導入による両親媒性有極性分子の非対称薄膜化とその分子設計
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06740541
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
竹原 健司 北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 助手 (50249877)
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Keywords | ラングミュアーブロジェット法 / 非対称構造 / 二次非線形光学効果 / 分子設計 / 疎水鎖末端基 / Z型LB膜 |
Research Abstract |
本研究は、1分子層ずつ固体基板上に移しとって積層する薄膜作製法であるラングミュアープロジェット(LB)法によって高分極分子の非対称構造膜(Z型膜)を作製するための分子設計と構築手法の指針を得ることを目的として行ったものである。このような構造体(薄膜)は二次の非線形光学特性を有し、レーザー光学や光エレクトロニクスの分野において重要なデバイスとなり得る。本研究での主な成果は次の通りである。 1.LB法を用いて分子が同じ方向に積層された構造のZ型膜を作製するために、5-(p-ドデシルオキシフェニル)-2-ピラジンカルボン酸の疎水鎖末端にブロモ基、メトキシ基、アクリロイルオキシ基、シアノ基、ピラジニルオキシ基を導入した両親媒性化合物を新規に合成した。これらの置換基は累積膜層間での親水基一疎水基の相互作用を有利にし、Z型着膜の実現とその構造安定化に寄与する。 無置換の5-(-p-ドデシルオキシフェニル)-2-ピラジンカルボン酸は対称構造のY型で累積されることが既に知られているが、その疎水鎖末端にメトキシ基、アクリロイルオキシ基、シアノ基、ピラジニルオキシ基を導入した化合物は何れもZ型で着膜することを確認した。このことより、疎水鎖末端を極性基で置換することにより層間での疎水基一疎水基の相互作用を不利にしてY型の着膜を阻害し、Z型着膜を実現できることが見いだされた。またシアノ基、ピラジニルオキシ基を導入した化合物については重金属塩としても累積を行い、その結果Z型着膜を確認したが、この場合は層間での配位結合の形成が示唆された。しかし、ブロモ基で置換した化合物はY型着膜を示し、これは分極率の大きい臭素原子の特徴と考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kenji Takehara,: "Z-type deposition of a polymerizable amphiphile to fabricate an immobilized LB film showing strong second harmonic generation," Thin Solid Films,. 244. 939-942 (1994)
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[Publications] 竹原健司: "モノアリールピラジン類の簡便合成法の検討" 北九州工業高等専門学校研究報告. 28. 85-90 (1995)