1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06740564
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 敬一 新潟大学, 理学部, 助教授 (60225935)
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Keywords | 接触分析法 / 反応機構 / 反応速度式 |
Research Abstract |
標記課題のため、銅イオンの接触作用により反応速度が増大し、銅の接触分析法が確立している系として3-methyl1-2-benxothiazolinone hydrazone(以下MBTHと略す)とN,N-dimethylaniline(以下DMAと略す)の過酸化水素による酸化カップリング系をとりあげ、以下の1,2,3について検討した。 1 生成色素のモル吸光係数の決定 MBTHとDMAの酸化カップリング反応で生成する色素は、銅イオンの存在下では一方で分解されてゆくので、正確なモル吸光係数の決定が困難であった。本研究では、種々のMBTH濃度で吸光度の時間変化を追跡し、時間0に外挿することにより590nmのモル吸光係数33000mol^<-1>dm^3cm^<-1>を得た。 2 触媒非存在下の速度式の決定 触媒となる銅イオンの非存在下の速度式をpH7.2〜7.4で求めた。速度式をd[D]/dt=k[MBTH]^a[DMA]^b[H202]^cと置き、MBTH、DMA、過酸化水素の濃度を種々に変え、色素生成速度のそれぞれの依存性より反応次数a,b,cを求めた。その結果a=0.25,b=1,c=1、25℃においてk=3.4×10^<-5>となった。 3 銅イオン存在下の速度式の決定 触媒となる銅イオン1×10^<-6>M存在下の速度式をpH7.2〜7.4で求めた。速度式を2と同様に置き、MBTH、DMA、過酸化水素の濃度を種々に変え、色素生成速度のそれぞれの依存性より反応次数a,b,cを求めた。その結果a=0.15,b=1,c=1、25℃においてk=2.8×10^<-3>となった。
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