1994 Fiscal Year Annual Research Report
相補性問題に対する主双対内点法を用いた実用的な解法についての研究
Project/Area Number |
06750066
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
久野 章子 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (50234472)
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Keywords | 相補性問題 / 内点法 / 大域的収束性 / 写像のなめらかさ |
Research Abstract |
本研究の目的は、主双対内点法を応用し、非線形相補性問題に対する実用的な解法を示すことで、最適化問題を確実に速く解くこと可能にすることであった。 相補性問題とは、ある写像F:R^n→R^nが与えられているとき、y=F(x),(x,y)【greater than or equal】0かつx_iy_i=0(i=1,2,...,n)であるような2n次元の点(x,y)を求める問題である。上記の目的のもとに主双対内点法の枠組を用いるという前提で研究を行ない、以下のような知見を得た。 (1)非線形計画法の分野での古典的な理論を用いて、大域的収束性を保証するためのアルゴリズムの条件を示し、具体的なアルゴリズムの例を提示した。 (2)主双対内点法の枠組においてその計算複雑度を左右する写像Fの要因を発見し、過去に提示されたいくつかの因子との関連性を明確にした。 この結果、非線形相補性問題に対する新たな解法の理論と応用の可能性が得られた。しかし、解法の実用性に関する検証は残念ながら行なうことができなかった。また、上記(2)に関しては、関連性がまだ不明な因子が残されている。これらは今後の課題であり、継続して研究を行なう予定である。 (尚、本研究の代表者久野章子は筆名吉瀬章子(YOSHISE Akiko)を用いている。)
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[Publications] M.Kojima,T.Noma,A.Yoshise: "Global convergence in infeasible-interior-point algori thms" Mathematical Programming. 65. 43-72 (1994)
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[Publications] B.Jansen,C.Roos,T.Terlaky,A.Yoshise: "A Smoothness condition for nonlinear monotone complementarity problems" 統計数理研究所共同研究リポート,最適化:モデリンブとアルゴリズム5. 61. 37-49 (1994)