1994 Fiscal Year Annual Research Report
複合電解研磨への応用のためのAE信号解析による腐食摩耗の表面状態のモニタリング
Project/Area Number |
06750134
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
清水 友治 岩手大学, 工学部, 助手 (10240649)
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Keywords | アコースティックエミッション / ARモデル / モニタリング / 複合電解研磨 / 腐食摩耗 / 主成分分析 |
Research Abstract |
新規購入したAEトランスデューサ,プリアンプ,メインアンプおよび超高速ADコンバータと既存のパソコンを用いてAE信号の計測システムを構成した.本システム上では,超高速ADボードの制御プログラムと測定したAE信号を解析するプログラムをC言語により作成した. 成分の異なるSUS304,SUS316,SUS440C,S15C,SK4のピン試験片をエメリ-紙上で摩擦する摩耗実験を行い,そのとき発生するAE信号を測定した.その結果,成分の差により発生するAE信号の周波数分布が異なることが示された.これにより,放電加工面の研磨などでは,表面の加工変質層と下地を研磨する場合発生するAE信号の周波数分布形状に差が出ることが予想される. 既存の複合電解研磨装置を改造し,試験片にAEトランスデューサを取り付けAE信号を測定できるようにした.放電加工された金型材料であるSKD61を0.1mol/lのNa2SO4溶液中において所定の電位に保持し,アルミナ球で往復摩擦する複合電解研磨実験を行い,研磨中のAE信号を測定した.このときの,研磨(摩耗)深さは20000回の摺動回数で約30μmになった.測定されたAE信号に対し,FFT解析とARモデル解析を行った.FFT解析では,研磨の進行に伴い,周波数分布形状が変化することが示された.また,ARモデル解析は10次で行った.得られたARパラメータに対し,主成分分析を行った.その結果,第一主成分の増加量は加工変質層が除去された状態に対応する摺動回数20000回まで0.3付近まで増加し,その後約0.1の変動幅で増減することが分かった.これにより,第一主成分により研磨している表面状態をモニタリングできることが示されたた.
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Research Products
(1 results)