1994 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質対内流動モデルに関する微視的シミュレーション
Project/Area Number |
06750203
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
桑原 不二朗 静岡大学, 工学部, 助手 (70215119)
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Keywords | 多孔質 / 非ダルシーモテル |
Research Abstract |
多孔質体内の流動に関する巨視的モデリングに対する興味は大きく、ダルシーモデルに様々な修正を施す作業が行われてきた。これらモデリングに関し必要となる諸係数の決定に関してはこれまで経験的に与えられることがほとんどであった。これに対し我々は、規則的に配列した多孔質構造体をただ一つ含む1ユニットに注目し適切な周期境界条件のもと直接微視的流れ場を解き係数を決定する研究を行ってきた。これと同様な微視的流れ場に注目した研究は規則的に配列した円管群あるいは球群について対称境界等を適用したもののみが方向されているにすぎない。これらの研究を通じて以下の興味深い成果をを得た。 1.多孔質体内の流動は微視的には3次元の複雑な流れを呈するが、比較的低速流動場(ダルシーモデル適用条件下)において、透過率等の関数形は、気孔率への依存性において2次元モデルで十分表現され関数形の係数のみの取り扱いとなる。また配列に巨視的異方性を有しない際には、透過率は方向性を有しないことを確認した。 2.比較的高速な流動場(多孔質慣性効果支配域)では、流れは複雑な3次元性を有することになり、3次元モデルあるいは不規則性を考慮した計算が必要となる。 3.配列に異方性を導入する際にも、本計算手法は有効であり、わずかな計算領域の増加のみで透過率の異方性を検討するのに役立つ。 4.流れと共に温度場の巨視的モデリングを行う際、本計算の周期境界条件は速度場を正しく予測し計算領域を拡大する際に生じる計算付加増大の著しい軽減に役立つ。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 桑原不二朗: "多孔質体内の熱流動の微視的数値シュミレーション(第2報 多孔質体慣性効果の検討)" 第31回日本伝熱シンポ講論集. 3. 1108-1110 (1994)
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[Publications] F.Kuwahara: "Numerical Modeling of Heat and Fluid Flow ina Porous Medium," Proc.Int.Heat Transfer Conf.5. 309-314 (1994)