1994 Fiscal Year Annual Research Report
高性能ノイズリダクショントランスの設計・試作に関する研究
Project/Area Number |
06750273
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
家名田 敏昭 東北大学, 工学部, 助手 (40250691)
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Keywords | 変圧器 / 電気的ノイズ / ノイズ減衰 / 電磁波障害 / 電磁整合性 |
Research Abstract |
変圧器の磁心として,方向性ケイ素鋼板を積層したC形カットコアを用い,巻線配置の異なるノイズリダクショントランスを試作した.実験では,雑音許容度試験機により商用正弦波電圧にパルス状のサージノイズを重畳し,これを試作ノイズリダクショントランスの1次側に入力した場合のノイズ減衰特性の測定を行った.巻線配置の相違により,ノイズ減衰量が変化すること,1次巻線と2次巻線を離して巻いた(磁心の両側の脚に分けて巻いた)構造の変圧器がノイズ減衰特性が優れていることを明らかにした. 次に,ノイズ減衰量の増大を目的とし,試作変圧器の1次側および2次側にコンデンサフィルタを接続した場合の特性について実験的検討を行った.その結果,コンデンサフィルタによりパルス状のノイズを除去できること,接続するコンデンサの容量には最適値が存在することを明らかにした.さらに,正弦波を入力した場合のノイズ減衰量の周波数特性についても検討を行った. 本研究において,ほぼ所期の成果を得ることはできたが,今後,電磁遮蔽,静電遮蔽を施した場合の特性に関して実験的検討を行うとともに,電磁界解析あるいは等価回路解析に基づいたノイズ伝搬経路の解明,さらには,最適設計方法の確立等を行う必要があると思われる. なお,本研究の成果は,IEEE Transactions on Magnetics,Vol.30,pp.4860-4862(1994)に掲載され,さらに,6th Joint MMM-Intermag Conference,平成6年度電気関係学会東北支部連合大会(IH-19),電気学会マグネティックス研究会(MAG-94-141)において発表し,平成7年電気学会全国大会(講演番号499)にて発表する予定である.
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