1994 Fiscal Year Annual Research Report
高分子分散型液晶素子における相分離過程に関する研究
Project/Area Number |
06750343
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
山口 留美子 秋田大学, 鉱山学部, 教務職員 (30170799)
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Keywords | 高分子分散型液晶 / 相分離過程 / 紫外線硬化型樹脂 / メモリ効果 / 電気光学特性 |
Research Abstract |
紫外線硬化型樹脂を用いた高分子分散型液晶素子は、素子の作製時、つまり紫外線を照射し高分子相と液晶相に分離する過程が素子の特性に大きく影響することが知られている。研究者は、電圧除去後も高い透過率を保持することができる(メモリ効果)を持つポリマーボールタイプの高分子分散型液晶素子において、相分離過程での素子の透過率、電気抵抗、および静電容量の変化を測定した。その結果、相分離の開始時刻に静電容量が、修了時刻には抵抗値それぞれピークを示し、透過率の変化のみでは不明瞭であった相分離開始および終了の各時刻が素子の電気的特性の変化によって、明確に示すことができることを明らかにした。 次に、紫外線照射をさまざまな相分離過程、つまり相分離開始直後、終了直前、終了直後、終了後も継続照射等で停止した素子を作成し、メモリ効果および電気光学特性を測定した。その結果、紫外線が不足すると、メモリ透過率は小さく駆動電圧が大きいこと、過度の照射時間は駆動電圧の増加を引き起こすことを明らかにした。このため、駆動電圧を最小に、メモリ透過率を最大にするような紫外線照射時間を、種々の紫外線強度において明らかにすると共に、最適な紫外線照射時間を知るためには、相分離時の素子における抵抗値の変化を観測する手段が非常に有効であることを示した。また、抵抗値の変化をモニターする手法は、相分離時の温度の変化にも対応できることを明らかにした。さらに素子の厚さや面積の変化、高分子と液晶材料の混合割合の変化等にも応用可能であると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] R.Yamaguchi: "Effect of UV Irradiation in Memory-type PDLC Films Formed by a Photo-Induced Phase Separation" 15th International Liquid Crystal Conference. 927- (1994)
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[Publications] R.Yamaguchi: "Rerationship between Film Thikness and Electro-optical Properties in Polymer dispersed Liquid Crystal Films" Jpn.J.Appl.Phys.33. 4007-4011 (1994)
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[Publications] R.Yamaguchi: "Optimization of UV Irradiation time in UV-curable Polymer Dispersed Liquid Crystals with Polymer Ball Morphology" 2nd Asian Symposium on Information Display. 94. 1-6 (1994)
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[Publications] R.Yamaguchi: "Light Scatering and Refrection Properties in Polymer Dispersed Liquid Crystals with Memory Effects" IEICE,Transactions on Electronics. 77-C. 106-110 (1994)
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[Publications] 山口留美子: "PDLC素子におけるモフォロジーとメモリ効果の関係" 第20回液晶討論会講演予稿集. 354-355 (1994)
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[Publications] 山口留美子: "ポリマー分散型液晶における液晶材料と電気光学特性" 電子情報通信学会技術研究報告. 94. 31-36 (1994)