スロットアンテナ及びFETミキサを用いたイメージングアレイ素子の研究

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06750374
• Research Institution: The University of Electro-Communications
• Principal Investigator: 銭 永喜 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (00251702)
• Keywords: イメージングアレイ / 平面アンテナ / スロットアンテナ

Research Abstract

我々は、宇宙探査器の自律走行ロボット用センサ、自動車衝突防止用車載レーダとして有望なミリ波帯イメージングアレイのための新しいアンテナ素子及びシステムの構成法について研究を行なってきた。本年度の研究実績は以下の通りである。
1.スロット・アンテナを用いてイメージングアレイを設計する際のアンテナの入力インピーダンス、帯域幅など諸特性について、FDTD法を用いて厳密な数値解析を行ない、スロット・アンテナの最適な給電方法としてオフセットしたマイクロストリップ線路のスタッブを用いることを提案した。また、Xバンドにおける実験では解析と良く一致した結果を得られ、スロット・アンテナの設計手法を確立出来た。
2.アンテナの指向特性についても、同位相励起のツイン・スロット構造の提案及びスロット間隔の最適化を行なうことによって、ほぼ対称した放射パターンを実現した。試作したXバンドのアンテナの実験でも理論予測とほぼ一致した指向特性を得られた。
3.さらに、我々はスロット・アンテナと一体化したFETミキサを設計し、このアンテナとミキサが一体化したイメージングアレイ素子の受信特性を実験的に評価した。Xバンドの実験において、約+0.7dBの変換利得を実現することができた。従来のダイオード・ミキサでは変換損失が避けられないので、我々のFETミキサを用いたイメージングアレイ素子のメリットを実証できた。これからは、60GH_Z帯におけるアンテナの設計及びMMICミキサによる受信実験を行なう予定である。

Research Products

• [Publications] Y.X.Qian,S.Iwata and E.Yamashita: "Optimal Design of An Offset-Fed,Twin-Slot Antenna Element for Millimeter-Wave Imaging Arrays" IEEE Microwave and Guided Wave Lett.4. 232-234 (1994)
• [Publications] S.Saario,Y.X.Qian and E.Yamashita: "Theoretical and Experimental Study of Optimum Feeding Structures for Printed Slot Antennas" Proc.of 1994 Asia-Pacific Microwave Conference. 3. 1129-1132 (1994)
• [Publications] Y.X.Qian and E.Yamashita: "Electromagnetics Approach for Optimal Design of Printed Antenna Array Components" Proc.of 1994 Asia-Pacific Microwave Conference. 3. 887-890 (1994)
• [Publications] Y.X.Qian and E.Yamashita: "An Efficient Design Approach of Planar Antenna Components for Millimeter-Wave Imaging Arrays" 1995 IEEE MTT-S International Microwave Symposium. (in press).