1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06750501
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小幡 卓司 北海道大学, 工学部, 助手 (20214215)
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Keywords | 歩道橋 / 振動使用性 / 使用限界状態 / 動的応答解析 |
Research Abstract |
本研究では、まず歩道橋の振動特性を把握するために、札幌近郊の横断歩道橋11橋について、人工加振による減衰自由振動実験ならびに人間1名の歩行による強制加振実験を行った。表-1に実験結果の一例を示す。 次に、実験結果の検討を行うために、ニューマークβ法を用いた動的応答解析を実施した。一般に、多自由度系の運動方程式は以下のように与えられる。 Mx(t)+Cx(t)+Kx(t)=F(t)・・・・・(1)ここで、M:質量マトリックスC:減衰マトリックスK:剛性マトリックスF(t):外力ベクトル 式(1)の外力ベクトルF(t)の取り扱い方はいくつかの方法が提案されているが、本研究ではオーストラリアのWheelerの方法、梶川の提案する方法、ならびに梶川の方法に若干改良を加えた方法を用いる方法を用いることとした。図-1に解析結果の一例を示す。 以上の結果から、歩道橋の動的応答性状について次のような傾向が認められた。実験結果からは、全ての加振ケースに対して1次モードが卓越し、また共振時以外の場合では比較的大きい衝撃応答が得られた。1次固有振動数の1/2で加振したケースでは、最大応答値は共振時ほどではないが、振動性状としては1次共振状態となり、その実効値は比較的大きく、振動による使用限界状態を考慮する際には注意が必要であることが判明した。また、解析結果と実験結果の比較からは、共振時に関してはその振動性状は実験結果とほぼ一致し、歩行外力のパラメータを若干見直すことによって、歩道橋の限界状態を考慮した設計に対応することが可能であると思われる。共振時以外に関しては、解析値は入力した歩行外力の振動数と一致し、上記の歩行外力を用いた場合、実験値と比較して不十分な結果しか得られないことが判明した。したがって、共振時以外に関しては、衝撃係数等のパラメータを共振時とは別個に確立する必要があると考えられる。
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Research Products
(1 results)