1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06750638
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 浩史 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60251469)
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Keywords | 集落 / データベース / パプアニューギニア |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで原・藤井・曲渕研究室で行われてきた世界の集落研究において蓄積された各資料のなかで、特に画像データの体系化をはかり、今後の研究の発展に役立てることであるが、本年度の研究成果として以上のような作業が挙げられる。 1)周辺資料の整理、収集:それぞれの集落調査に関わる文献資料や図面資料を整理、収集した。 2)集落データの入力作業:研究室で1972年から1994年度まで11回にわたって行われてきた集落調査を地域(文化圏)、調査状況、住居形態、およびその配置特性などの複数の軸によって入力、テキストデータによる簡易データベースを整備し、画像データの入力の基盤とした。 3)静止画像および動画像データの試験入力:スキャナおよびビデオ入力装置により集落の画像データを試験的に光磁気ディスクに入力し・保存し、画像当たりの入力の解像度を画質・アクセス速度・データ容量の見地から決定した。試験入力には1991年に行われたパプアニューギニアの集落調査の資料を用いた。 3)検索項目のリンク:集落の画像データは集落全体像の見渡せるもの、各住居の外観や室内を対称に絞ったもの、構法や装飾などのディテ-ルに着目したものなどが挙げられるが、論文・関係資料・図面から画像データを検索する方法を確立するために、撮影対称の検索項目づけを行った。また、研究の完成型である平面図⇔動・静止画像⇔テキストデータというリンクを実現するために、集落の平面図を高解像度で入力し、データの撮影地点と静止画像を対応させた。 4)データベースの評価:集落研究の主眼のひとつである住居配置の数理的研究のために、入力された静止画像および集落平面図が画像解析に最適であるかの検証を行った。その結果平面図のデータの詳細化および住居高さ、景観等の三次元データの精緻な入力データベースに望まれていることが明らかになり、今後の研究課題として残された。
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