1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06750697
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
井奥 洪二 山口大学, 工学部, 助教授 (60212726)
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Keywords | リン酸カルシウム / アパタイト / 生体材料 / 骨置換材料 / セラミックス / 複合材料 / 水熱 / β-TCP |
Research Abstract |
リン酸カルシウム系セラミックスには生体親和性に優れたものがあり,中でもアパタイトは,骨充填材料等として既に一部実用化されている。骨形成に有利な多孔体あるいは顆粒が骨充填材料として一般に使用されているが,現行の材料には強度特性に問題が残り,臨床応用可能な部位や術式が限定されている。本研究代表者は,術語から新生骨が形成されはじめるまでの期間や一定の強度を有し,その後骨形成に有利な足場を多く供給する新しいタイプのアパタイト系セラミックスを作製することを目的としている。この目的を達成するには,材料の微細構造の設計と制御が重要であり,材料の生化学的な評価からの情報をもとに,設計を繰り返し修正しつつ材料を作製する必要がある。本研究では,アパタイトの表面にβ-TCPを被覆した多孔性複合体を作製し,生体内での挙動を医学生理学的かつ物理化学的に明らかにした。以下に、本研究の成果を示す。 (1)水熱熱間加圧成形法によって作製したアパタイト多孔体をリン酸イオン溶液に漬浸し乾燥後焼成することによってアパタイト表面にβ-TCPを生成させた。表面に被覆するβ-TCP量は,溶液の濃度を調整することによって制御可能であった。 (2)この表面被覆処理によって,多孔性複合体の圧縮強度は最大で約7倍増加した。 (3)多孔性複合体を成熟家兎の大腿骨内に埋入し,術後4〜24週間後に評価したところ,この材料は術後から新生骨が形成されはじめるまでの期間は一定の強度を有し,その後骨形成に有利な足場を多く供給する可能性が高いことがわかった。現在,結果を整理しており,まとまり次第論文等で発表する予定である.今後,さらに材料を作製する上での好適条件を求める必要がある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Ioku et al.: "Apatite ceramics prepared by hydrothermal hot-pressing" Proc.First Int.Conf.Solvo-Thermal Reactions. 4101-4104 (1994)
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[Publications] K.Ioku et al.: "Reaction of porous hydroxyapatite coated with β-tricalcium phosphate in vivo" Phosphorus Research Bulletin. 4. 59-64 (1994)