1994 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子ターゲティングによるFcγ受容体欠損マウスの作成およびその解析に関する研究
Project/Area Number |
06750828
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高井 俊行 岡山大学, 工学部, 助教授 (20187917)
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Keywords | Fcレセプター / 遺伝子ターゲティング / 免疫制御機構 / ES細胞 / アレルギー / エフェクター機能 |
Research Abstract |
[目的]Fcγレセプター(FcγR)は、免疫担当細胞表面上に存在し、IgGのFc部分と結合することでエフェクター機能の発現の引金を引く重要な分子である。マウスII型FcγRは、ほとんど全ての血球系細胞に発現しており、B細胞では抗原レセプターを介する情報伝達に対して抑制的に作用することが示唆されているが、詳細は明かでない。今回我々は、FcγRIIの生理的機能を個体レベルで明らかにするために、胚性幹(ES)細胞での遺伝子ターゲティングによってFcγRII欠損マウスを作成した。[方法及び結果]マウスFcγRII遺伝子を単離し、Neo^R遺伝子及びヘルペス・TK遺伝子を組み込んだターゲティング・ベクターを構築した。これをES細胞J1及びE14にトランスフェクトし、G418とFIAU両耐性となったクローンの中から、サザンブロット法により相同組換え体を同定した。これらをマウス初期胚にマイクロインジェクションしてキメラ個体を得、これらと野生型マウスとの交配により、FcγRIIヘテロ欠損個体を得た。現在、ホモ欠損個体の作成を行っており、今後これらのマウスにおける各種免疫機能の解析を行う予定である。
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Research Products
(1 results)