1994 Fiscal Year Annual Research Report
均一系.オレフィン重合触媒における反応中間体モデル錯体の合成
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06750897
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
鈴木 教之 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (90241231)
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Keywords | ジルコニウム / カミンスキー触媒 / オレフィン重合触媒 / カチオン種 |
Research Abstract |
近年、Kaminskyらによってメタロセン型の均一系Ziegler-Natta重合触媒が見いだされ、次世代の重合触媒として注目を集めている。その重合反応の機構に関しては多くの研究がなされているが、触媒の活性種と考えられているZrのカチオン種にアルケンとアルキル基が同時に配位した錯体1を単離し、構造を確認することは出来ていなかった。 我々は同じZrに配位したエチレンを用いモデル化合物を単離・同定することに成功した。この錯体2は下式の反応で合成される。 この錯体2はX線結晶構造解析によりその構造を決定したが、、Zrにメチル基とエチレンがそれぞれσとπで配位した構造をとっている。 本研究においてこの錯体2についてその反応性を詳細に検討したところ、4-オクチンのような不飽和化合物との反応においてはエチレンとのカップリング化合物や4-オクチンの二量化物を与えるなど、2価のZrに特有の反応性を示すことがわかった。さらに、本錯体2はメチルアルミノキサン等の助触媒の存在下でエチレンの重合触媒としての活性を示すことも確認された。このように、Kaminsky触媒の反応中間体であるZr-アルキル-オレフィン錯体のモデル錯体を単離し、その興味深い反応性について明らかにした。
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