• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1994 Fiscal Year Annual Research Report

宇宙空間で用いる超流動ヘリウム熱機械効果ポンプの流量特性

Research Project

Project/Area Number 06750943
Research InstitutionNational Laboratory for High Energy Physics

Principal Investigator

仲井 浩孝  高エネルギー物理学研究所, 加速器研究部, 助手 (00188872)

Keywords超流動ヘリウム / 熱機械効果ポンプ / 多孔物質中の流れ
Research Abstract

市販されているアルミナのセラミックスを宇宙空間で用いる超流動ヘリウム用熱機械効果ポンプの多孔質物質として使用し、そこを流れる超流動ヘリウムの流量特性を詳細に説明した。多孔物質中を通る超流動ヘリウムの流れは、駆動される超流動ヘリウムの質量流量が多孔物質の幾何形状に依らず、ヘリウム浴の温度とヒーターによって発生させる熱量のみに依存する理想的な場合と、超流動ヘリウムの流れがいわゆる乱流状態になり、ある最大流量を示す場合の2つの領域が存在することが分かった。超流動ヘリウムの流れが理想的な場合には、理論から、ヒーターによって加える熱量とそれによって駆動される超流動ヘリウムの質量流量との関係が求められる。一方、超流動乱流の場合には、超流動乱流の状態を良く近似しているGorter-Mellinkの相互摩擦の式によって、超流動ヘリウムの最大流量を予測できる。しかし、理想状態から乱流状態への遷移の条件が、今までは知られていなかった。この研究において、この遷移条件をヒーターによって加える熱量を用いて明らかにした。Gorter-Mellinkの相互摩擦の式より、超流動乱流においては、多孔質物質の両端に生じる温度差と入熱量の1/3乗が比例することが予想されるので、実験データよりこの遷移点での入熱量(臨界入熱量)を決定することができる。この臨界入熱量は、超流動ヘリウムの温度に依存することが分かった。この温度依存性は、超流動ヘリウムの超流動成分の密度、超流動ヘリウムの温度と比エントロピによって生じていることが、この研究において明かとなった。しかも、これら3つの物理量の積によって臨界入熱量を除すると、温度に係わりなく一定の値を示すことも分かった。したがって、この一定値を基に、超流動ヘリウムの温度を指定すれば、臨界入熱量を計算することができるようになった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 仲井浩孝: "多孔質物質を通る超流動ヘリウムの流れの乱流遷移" 第52回1994年度秋季低温工学・超電導学会講演概要集. 52. 18- (1994)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi