1994 Fiscal Year Annual Research Report
白血病牛におけるα_1酸性糖蛋白糖鎖構造の変動解析
Project/Area Number |
06760281
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岩田 祐之 山口大学, 農学部, 助教授 (40193750)
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Keywords | α_1酸性糖蛋白 / 糖鎖 / ConA親和性 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
1.α_1酸性糖蛋白の糖鎖分析とその精製:牛α_1酸性糖蛋白(α_1AGP)を血清から分離し,これをSDS-PAGE,ウェスタンブロット法によりニトロセルロース膜に転写した後,各種レクチンによりその糖鎖を解析したところ,ConAとの反応性がみられ,その糖鎖構造にマンノースが多く含まれることが推定された。そこで,ConAカラムクロマトグラフィーにより解析した結果,吸着画分にα_1AGPが多く含まれていたが,α-methyl-D-mannoside濃度の違いによる溶出パターンの異なる画分を検出することができなかった。 2.α_1酸性糖蛋白に対するモノクローナル抗体の作製:α_1AGPの構造を解析することを目的としてモノクローナル抗体の作製を試みた。6週齢雄のBalb/cマウスに1匹当たり100μgのα_1AGPをFreunds´ complete adjuvantと供に2週間隔で3回免疫した後,脾臓細胞とマウスミエローマ細胞であるNS-1の細胞融合を行った。HATおよびHT培地によるHybridomaを選択し,さらにELISA法による抗体screeningにより,5つのcloneが得られた。これらをクローニングして,その認識部位について検討したところ,2cloneはα_1AGPの立体構造を認識するものであり,3cloneはペプチド鎖を認識することが推定された。 3.白血病牛の血清α1酸性糖蛋白:白血病牛における血中α1AGP濃度は健常牛(0.2-0.5g/l)と比較して高値(0.2-3.5g/l,平均1.3g/l)を示した。また,精製α_1AGPの転写膜上での各種レクチンとの反応性には差が認めなかったが,ConA親和電気泳動法では,健常牛でConA親和性を示す2分画がみられたのに対し,白血病牛では親和性を示さない分画を含む4分画が観察された。
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