1994 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺内T細胞分化に関与する胸腺間質細胞表面分子の解析
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06770254
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
竹内 保 国立精神・神経センター, 神経研究所・免疫研究部, 研究員 (50226990)
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Keywords | 胸腺上皮細胞 / 胸腺内T細胞分化 |
Research Abstract |
胸腺上皮細胞表面に発現されているT細胞分化に必要な45k蛋白質(HS9)の分子生物学的性格付けを試みた。前年度までの研究でHS9に対する抗体はin vitroでのCD4^-CD8^-からCD4^+CD8^+のT細胞分化を阻害することが明らかになっていた。本年度はexpression cloningの方法でHS9のcDNAを単離し全塩基配列を決定することに成功した(第24回日本免疫学会)。このcDNA(N14)を各種発現vectorに組み込み未発現細胞にtransfectするとHS9抗体と反応するようになった。N14は未報告のものであり既知のfamilyには属さないことが明らかになった。しかし、線虫(C.elegance)の機能不明のtag sequenceと相同性があることがhomology searchで判明した。研究計画どおりに組織、細胞での遺伝子発現をin situ hybridization,RNase protection assay,Northern blottingで検討した。抗体を用いて組織化学で得られた結果に一致したdataが得られた。即ち、HS9は肝細胞、脳神経細胞、腎臓尿細管細胞、B細胞、そして胸腺上皮細胞に発現されていた。現在N14 transfectant細胞を用いて未熟T細胞との相互作用が誘導できるか検討している。その他、当初計画どおりにmouse genomic DNAと人cDNAの単離に成功し、塩基配列の解読を急いでいる。
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[Publications] Takeuchi,Tamotsu et.al: "Characterization of a 50KDa swface membrane Protein On thymic stromal cells as an important factor" International Immunology. Vel.7. (1995)
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[Publications] 竹内 保: "胸腺T細胞とストローマ細胞との相互作用に関わる分子群" 臨床免疫. 27. (1995)
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[Publications] 竹内 保: "胸腺内T細胞初期分化に係わる胸腺上皮細胞表面分子HS9の遺伝子クローニング" 日本免疫学会総会・学術集会記録. 24. 223- (1994)