1994 Fiscal Year Annual Research Report
培養ヒト角化細胞によるIL-10の産生とIL-10に対する培養ヒト角化細胞の反応
Project/Area Number |
06770650
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
池田 光徳 高知医科大学, 医学部, 助手 (70212785)
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Keywords | 角化細胞 / サイトカイン / インターロイキン-10 / 細胞間接着分子-1 / HLA-DR / 紫外線 / 皮膚 |
Research Abstract |
1.紫外線刺激による培養ヒト角化細胞からのIL-10の誘導 紫外線をIL-10の誘導刺激と考え、培養ヒト角化細胞を500mJ/cm^2までのエネルギーの長波長ないし中波長紫外線で処理し、96時間後まで経時的に培地中に産生されるIL-10蛋白濃度をELISA法にて測定した。検討したいずれの条件下でも、IL-10の産生は認められなかった。8-メトキシソラレン前処置後、長波長紫外線を照射した場合にもヒト角化細胞からのIL-10の産生は認められなかった。 2.IL-10による炎症惹起性サイトカイン誘導性の培養ヒト角化細胞表面での細胞間接着分子-1およびHLA-DR発現の抑制 IL-10の炎症抑制効果を調べるために、培養ヒト角化細胞をIL-10の存在下で、細胞間接着分子-1およびHLA-DRの発現刺激となるインターロイキン-1α、腫瘍壊死因子-αないしインターフェロン-γとともに24時間まで経時的に培養した後、フローサイトメトリーにておのおのの細胞表面分子を測定した。検討したいずれの条件下でも、炎症惹起性サイトカインの角化細胞表面分子発現増強に対するIL-10による抑制作用は認められなかった。 3.課題 本研究遂行中の平成7年1月に、上記の1.とほぼ同じ実験系において培養ヒト角化細胞からのIL-10の誘導を示す論文が発表された(Grewe M et al:J Invest Dermatol 104: 3-6,1995)。われわれの結果との違いがなぜ生じたのか、さらに紫外線以外にIL-10の誘導刺激はないかについて現在検討中である。
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