1994 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚悪性腫瘍におけるNF1、NF2遺伝子変異の解析
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06770677
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊丹 聡巳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50232385)
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Keywords | NF1遺伝子 / NF2遺伝子 / PCR-SSCP法 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
癌抑制遺伝子の1つNF1遺伝子は、悪性黒色腫および胃癌でその変異が認められており、我々もPolymerase Chain Reaction-Single Strand Conformation Polymorpyism解析法(PCR-SSCP法)を用いて悪性神経鞘腫でNF1遺伝子の変異を検出している。一方、NF2遺伝子は1993年に単離され、その遺伝子産物(Mer1in)は細胞骨格関連蛋白であるmoesin-ezrin-radixinと相同性がみられているが、どのような機序により腫瘍が発生するかは明らかにされていない。しかし、NF2遺伝子はKnudsonにより提唱された網膜芽細胞腫遺伝子のtwo-hit説があてはまり、癌抑制遺伝子の特徴を持っている。近年神経系腫瘍以外に悪性黒色腫や乳癌においてもNF2遺伝子の変異が報告され、癌抑制遺伝子として特に注目されてきている。さらにNF1蛋白は、特に表皮内で発現されることが注目されており、皮膚悪性腫瘍発生においてNF1、NF2遺伝子変異が何らかの関連を示しているものと思われる。 今回我々は、皮膚悪性腫瘍とNF1、NF2遺伝子変異との関連を明らかするため悪性黒色腫患者5例のDNAを解析中である。その中で1例のNF2遺伝子のエクソン10領域に変異を認めたので、sepuenceを施行する予定である。今後症例数を集め、さらに他のエクソンを解析するとともに、悪性黒色腫以外の皮膚癌でも検討したい。
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