1994 Fiscal Year Annual Research Report
液体陽極X線管を用いた高出力ウォーターウィンドパルスX線源の開発と医用応用
Project/Area Number |
06770719
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
寒河江 康朗 岩手医科大学, 教養部・物理学, 助手 (30235197)
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Keywords | フラッシュX線 / プラズマX線 / 真空紫外線 / ウォータウィンドX線 / 液体陽極 / 水銀陽極 / X線スペクトル / マイクロスコピー |
Research Abstract |
平成6年度科研費補助金交付申請書にある研究計画・方法に基づいて機械器具備品および消耗品を購入し、ほぼ予定通りの研究成果をあげることができた。研究成果を以下に列挙する。 1 液体陽極ウォータウィンドパルスX線管の試作 硝子真空容器に水銀陽極を取り付け、陰極に固定したフェライト棒を陽極に挿入した。X線管はターボ分子ポンプにより連続排気した。ウォータウィンドX線パルスを放電によるノイズの影響なく電気的に検出するため、PPOとPOPOPの蛍光体を最適に調整したプラスチックシンチレータを試作し、X線管内に装着した。 2 極性反転式高電圧イグナイトロンパルサの試作 50 kV-15 nFのセラミックコンデンサとイグナイトロンを使用し、極性反転式高電圧パルサを試作した。コンデンサの充電端子をイグナイトロンの陽極に接続し、他端を電圧出力端子とした。コンデンサ充電中、出力端子は高電圧抵抗器によりグランド電位に保持される。イグナイトロンは光入力式のサイリスタパルサを用いて起動した。 電気的特性の測定 X線管とイグナイトロンパルサを接続し、X線特性を測定した。管電圧と管電流は減衰振動を呈した。ウォータウィンドX線を含む軟X線は電圧と電流の振動時に出力する。X線の継続時間は減衰振動継続時間にほぼ匹敵した。ウォータウィンドX線の出力はアルミニウムフィルタにより確認した。 プラズマウォータウインドX線源の空間分布測定、5 プラズマウォータウィンドX線源のスペクトル測定、および6 超高速度ウォータウィンドマイクロスコピーへの応用に関する研究は目下進行中である。
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[Publications] 寒河江康朗: "Characteristics of Flash Vacuum Ultraviolet Generator Using a Ferrite Substrate" Proc.World Congr.on Medical Physics and Biomedical Engineering. 39a. 299 (1994)
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[Publications] 寒河江康朗: "HIgh-Intensity Flash Vacuum Ultraviolet Generator Using a Surface-Discharge" SPIE. (1994)
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[Publications] 寒河江康朗: "ウォーターウィンドウフラッシュX線装置の試作" 可視化情報学会仙台講演会講演論文文集. 14. 213-216 (1994)
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[Publications] 寒河江康朗: "液体陽極X線を用いた高出力ウォーターウィンドウパルスX線源の開発と医用応用" INNERVISION. (1995)