1994 Fiscal Year Annual Research Report
セロトニン_2及びβ-アドレナリンレセプター間相互作用とこれに及ぼす抗うつ薬の効果
Project/Area Number |
06770762
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
山田 健児 大分医科大学, 医学部, 助手 (30210446)
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Keywords | セロトニン / レセプター / うつ病 / アゴニスト / アンタゴニスト |
Research Abstract |
今年度はセロトニン(5HT)-2およびβアドレナリン・レセプターの相互作用とこれに及ぼす抗うつ薬の効果について調べた。標本はラットの大脳皮質のスライスを用いた。抗うつ薬を3週間投与後、ラットを断頭しスライスを作成した。このスライスをO_2/CO_2ガスの中でインキュベートした。その後5HT-2レセプターのアゴニストである5HT,DOIでスライスの細胞膜表面にある5HT-2レセプターを刺激しセカンドメッセンジャーである細胞内イノシトール・リン脂質を測定した。測定には[3H]myo-inositolとイオン交換樹脂を用いた。5HT,DOIは有意に細胞内イノシトール・リン脂質を増加させた。抗うつ薬であるamitriptyline、miaserinはこの反応を有意に減少させた。それ故、抗うつ薬の抗うつ効果においては5HT-2レセプターが重要な働きをしていると考えられる。βアドレナリン・レセプターについては現在研究中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kenji Yamada: "The Effect of Chroncic Administration of Antidepressants" Prog.Neuro-Psychopharmacol.& Biol.Psychiat. 18. 409-416 (1994)
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[Publications] 山田 健児: "抗うつ薬慢性投与および電気けいれんショック慢性処置の5-HTIAレセプター系" 薬物・精神・行動. 11. 383 (1991)
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[Publications] Kounosuke Tsuchiyama: "Effect of Chronic Administration of Antidepressants and Chronic" The Japanese Journal of Psychiatry and Neurology. 46. 564-565 (1992)
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[Publications] Haruo Nagayama: "Animal Study on the Role of Serotonin in Depression." Prog.Neuro-Psychopharmacol.&Biol. Psychiat. 15. 735-744 (1991)
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[Publications] 穐吉 條太郎: "うつ病とセロトニンIAレセプター" 精神医学. 33. 147-153 (1991)
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[Publications] 山田 健児: "血中コルチコステロンよりみたリチウム、電気けいれんショック反復" 神経化学. 29. 244-245 (1990)