1994 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン依存型糖尿病におけるMHC分子内の抗原ペプチドモチーフの解析
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06770829
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
中西 幸二 (財)冲中記念成人病研究所, 研究員 (80211423)
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Keywords | インスリン依存型糖尿病 / HLA抗原 / ペプチドモチーフ |
Research Abstract |
インスリン依存型糖尿病(IDDM)では、特定のHLA classII抗原が疾患感受性に寄与することが知られている。またこれに加え、特定のHLA classII抗原、HLA-A24も自己免疫による膵β細胞破壊の促進に関係している。しかしこのようなHLA抗原がどのようなメカニズムで自己免疫疾患の発症を引き起こすのかは不明である。我々はHLA抗原の機能としての抗原提示に着目し、HLA分子の溝のなかに提示される抗原ペプチドの解析を目的として研究をおこなった。個々の抗原ペプチドを十分に解析するにはHLA分子から由来する全体のペプチドとして100pmol以上は必要で、これには0.5-1.0mgのHLA分子を得る必要があり、またこのためにはB細胞として1gが必要である。これは通常の培養系としては10Lに相当する。このため今年度は主に大量培養の確立をめざした。末梢血よりリンパ球を比重液にて分離し、EBウイルス感染のあと、さらにシクロスポリンを1-2μgの低濃度で加え培養をおこなった。現在培養は順調に拡大しており、ほどなくローラーボトルによる大量培養に移行する予定である。また次にB細胞に提示される抗原のソースとしてヒト膵ラ氏島細胞と得るためヒト胎児ラ氏島の細胞株の提供をうけこれについても培養を行いそのスケールアップを行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakanishi K et al.: "Lack of association of transporter associated with antigen processing with Japanese insulin-dependent diabetes mellitus." Metabolism. 43. 1013-1017 (1994)
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[Publications] Nakanishi K et al.: "Exocrine pancreatic ductograms in insulin-dependent diabetes mellitus" Am J Gastroenterol. 89. 762-766 (1994)