1994 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性無嗅脳症および多指症を示すPdnマウスの原因遺伝子の検索
Project/Area Number |
06770901
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
谷口 雅彦 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 形態学部, 研究員 (70260346)
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Keywords | Xtマウス / Pdnマウス / Gli3遺伝子 |
Research Abstract |
Greig cephalopolysyndactly syndrome(GCPS)は、ヒトにおける水頭症・多指症を示す症候群であり、GLI3遺伝子の異常で起こることが示唆された。また、マウスにおけるGCPSの相同疾患としてExtra-toes(Xt)があり、Gli3遺伝子のdeletionが起きていることが証明された。一方、Polydactyly Nagoya(Pdn)マウスは、遺伝性無嗅脳症および多指症を示すマウスであり、Xtマウスの表現型と酷似している。さらに、Pdn遺伝子はXt遺伝子同様、第13番染色体上にあることも分かっている。これらのことから、PdnマウスはXtマウスのアレルである可能性が示唆される。そのため、Pdnマウスの原因遺伝子がGli3遺伝子である可能性が高いので、本研究では、PdnマウスのGli3遺伝子に異常があるかどうかを調査した。 初めに、PdnマウスのGli3遺伝子にXtマウスで報告されているような大きなdeletionがあるかどうかを確認するために、Gli3遺伝子をプローブとして、サザンブロットを行なった。サザンブロットでは、ノーマルとPdn/PdnのGli3遺伝子で変異が認められなかった。次に、Gli3遺伝子の発現の高い胎生13日のノーマルとPdn/PdnよりRNAを抽出し、ノーザンブロット・RNase protection assay・RT-PCRを行なった。これらの結果より、Pdn/Pdnではノーマルと比較してGli3遺伝子の発現が非常に減少しているということが分かった。 PdnマウスではXtマウスでの異常とは異なり、Gli3遺伝子の発現が非常に減少している。今後は遺伝子解析を進め、Gli3遺伝子の発現量減少の原因を解明していきたい。
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