1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06771203
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中の 園子 大阪大学, 医学部, 助手 (80231471)
|
Keywords | 人工呼吸 / 加湿 / HFOV |
Research Abstract |
麻酔中や集中治療における人工呼吸中の下部気道の十分な加温・加湿はきわめて重要である。今回我々は麻酔中および集中治療部での人工呼吸中の下部気道における温度・湿度を測定し人工呼吸のモード、回路の影響を調べた。特に新生児集中治療の領域において高頻度オッシレーション換気法(High Frequency Oscillatory Ventilation; HFOV)を使用するが、この換気法に用いる人口呼吸器(Hummingbird、Humming II)について市販の回路とデュアルサーボ式加温加湿器(Fisher&Paykel MR600)を使用し加温・加湿効率を比較検討した。 Hummingbird、Humming IIをテスト肺に接続して作動させ温度、湿度を定常状態にする。気管チューブ接続部の温度と相対温度を神栄社製デジタル温湿度計 TR-CZを使用し測定し、絶対湿度は温度・相対湿度より計算する。人工呼吸器の設定条件は、日常臨床的に使用する条件とし、加温加湿器の設定温度を35℃、37℃に設定し比較した。又、体重約3kgの家兎にネンブタール静脈麻酔下(15mg/kg)、気管切開を施行し内径4mmの気管チューブを挿入する。上記の各種人工呼吸器を装着し気管チューブ接続部における吸入気の温度・湿度を測定する。さらに気管内の温度を測定した。 テスト肺を用いた実験ではHummingbirdよりHumming IIの方が温度・湿度とも有意に高かった。これはオッシレーションのためのピストンの位置が異なるためと考えられた。しかし、家兎を用いた実験では気管チューブ接続部での温度は差があるが、気管内の温度は有意な差はみられなかった。
|