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1994 Fiscal Year Annual Research Report

ラット臼歯の形態形成と細胞分化におけるインテグリンと細胞外マトリックスの役割

Research Project

Project/Area Number 06771614
Research InstitutionKanagawa Dental College

Principal Investigator

岩瀬 峰代  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30155048)

Keywordsラット臼歯 / 形態形成 / 細胞分化 / インテグリン / 細胞外マトリックス
Research Abstract

目的および方法:本研究においてラット臼歯歯胚の発生過程における細胞外マトリックスとそれに対応するインテグリンの局在を調べ,細胞分化との関連を検討し,さらにインテグリンが接着レセプターとしての役割を持つ可能性を探るために細胞基底部のフォーカルコンタクトに存在するビンキュリン,α-アクチニンおよびF-アクチンの局在との関連を調べた。
結果および考察:フィブロネクチンとラミニンはともに基底膜の構成蛋白ではあるが,エナメル器と歯乳頭との境界部の基底膜では,ラミニンの陽性反応は均一に分布しているのに対して,フィブロネクチンの陽性反応はエナメル芽細胞の分化段階によって変化していた。
そこで,フィブロネクチンとその細胞側のレセプターである接着分子インテグリンの局在について臼歯歯胚の発生段階および細胞の分化段階を経時的に観察すると,フィブロネクチンレセプターとインテグリンベータ1は同様な陽性反応の変化を示し,フィブロネクチンの陽性反応の変化と対応していた。特に分化期エナメル芽細胞の歯乳頭との境界部ではフィブロネクチンとそれに対応するフィブロネクチンレセプターとインテグリンベータ1が強い陽性反応を示していた。免疫電顕においても,分化期エナメル芽細胞に接する基底膜の微細線維上にフィブロネクチンを標識する金粒子が局在し,一方インテグリンベータ1を標識する金粒子が分化期エナメル芽細胞の遠位端の細胞膜に局在していることから,フィブロネクチンとインテグリンベータ1の局在は隣接して存在していることが確認できた。
さらに,フィブロネクチン対応するインテグリンの強い陽性反応が観察できる分化期エナメル芽細胞の遠位端側の細胞膜に,ビンキュリン,α-アクチニンならびにF-アクチンの陽性反応も観察された。これはこの部位にフォーカルコンタクトが形成されていることを示し,インテグリンがフィブロネクチンとの結合により生じた歯乳頭側からの情報をエナメル芽細胞内に伝達する接着レセプターとしての役割を持つ可能性が示唆された。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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