1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06771757
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内田 貴之 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (40256897)
|
Keywords | 習慣性咀嚼 / 筋電図 / X線CT |
Research Abstract |
片側性の咀嚼習慣を検討するに当たり、個性正常咬合を有する被験者の検討を行う前に、強度な片側咀嚼を行っている被験者の検討を行った。今回用いた被験者は、顎口腔系に機能異常および歯牙欠損を認めないが下顎骨の左右非対称を認め、強度の片側性の咀嚼習慣を持つ被験者を3名用いた。 実験ははじめに各被験者の左右側咬筋における筋活動の左右非対称性指数(AI値)の計測を行った。その結果、各被験者ともに習慣性咀嚼側とAI値における対称性が一致し、顎機能異常や歯牙欠損がない場合でも習慣性咀嚼側により左右側咀嚼筋活動に差を認める可能性が認められた。また、同時に咬合力測定用感圧紙デンタルプレスケールおよびプレスケール解析用コンピューターであるオクルーザーを用いて、左右側歯牙の咀嚼力の差を検討した結果、AI値の結果と同様に習慣性咀嚼側が対側に比較して咬合力が大きい傾向を認めた。次に各被験者の咬合平面と平行な位置でX線CTの撮影を行い、得られた画像をコンピューターにスキャナーを用いて、画像データーとして取り込み左右側咬筋の計測を試みた。その結果、左右側咬筋の幅計および長計はいずれの被験者においても、習慣性咀嚼側が対側に比較して大きい傾向を示した。しかし、咬筋の断面積の計測は、咬筋と周囲軟組織との境界を画像解析において判別することができなかった計測不可能であった。ためることで全歯にわたって 今後、正常咬合を有すると考えられるもの中で、習慣性咀嚼側を有する場合でも左右側咬筋に形態的差を生じるかを検討すると同時に、筋繊維量の違いを検討できる咬筋断面積の計測が可能となるよう、CT撮影条件の検討を行い、習慣性の咀嚼習慣が顎口腔系におよぼす影響を検討していく予定である。
|