1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06771776
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
五明 俊二 朝日大学, 歯学部, 助手 (90247552)
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Research Abstract |
根管の機械的拡大,消毒のみでは治癒しない,いわゆる難値治症例に対する非外科的治療法として,次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて病巣内を洗浄する方法の有用性が報告されている.しかし次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いる方法では、その組織為害性も懸念され、より安全かつ簡便な方法についても考慮されなければならない。本実験では高周波電流発生装置に着目し根尖病巣に直接作用させ、その効果を病理組織学的に検討した。さらに、この高周波電流発生装置を抜髄法にも応用し歯髄の除去効果も検討した。根尖病巣への応用では実験的に発症させた根尖病巣に対し、通法どうり根管拡大を行い、高周波電流を種々の方法で作用させた。作用終了後直ちに根管充填を施した。実験期間は1週、2週、4週、12週とし病理組織学的に検討した。その結果、高周波を作用させないものに比べてわずかに早期に治癒する傾向は認めたものの著明な効果があるとは言えなかった。また、次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いた方法より優れているとは言えなかった。歯髄への応用では成犬の臼歯を用いてそれぞれチップの太さを変え通電し効果の及ぶ範囲について検討した。その結果、チップ先端が歯髄組織に接触していないと効果がなく、また、チップが細いとその効果はほとんど認められず、根管に適合した太いサイズの方が有効であった。また、根尖近くまで挿入し作用させても根尖周囲組織為害作用は無かった。
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