1994 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗ガン性indolo[2,3-a]carbazole化合物群の合成研究
Project/Area Number |
06772066
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中川 享子 金沢大学, 薬学部, 助手 (50180245)
|
Keywords | indolo[2,3-a]carbazole / 抗ガン作用 / Diels-Alder反応 / l-hydroxyindole |
Research Abstract |
Rebeccamycine,staurosporin等のindolo[2,3-a]carbazole骨格(4)を有する化合物群は抗ガン作用を持つことが知られている。一方,アブラナ科植物(キャベツ,大根,白菜など)に大量に含まれている,1-hydroxyindole誘導体群もガンを抑制するといわれている。我々が独自に開拓した,indolo[2,3-a]carbazole合成法を応用し本年度は,式1に示すような,Diels-Alder反応を基本反応としたindolo[2,3-a]carbazole誘導体群の一般合成法の確立を検討した。その結果,化合物(1)をジエン成分とし,dimethyl acetylenedicarboxylate(2a),N-phenylmaleimide(3b)をジエノファイルとして用いることにより,4a,4bのようなindolo[2,3-a]carbazole誘導体を合成することができた。また4aを,各種アミンと反応させることにより,N(6)-置換indolo[2,3-a]pyrrolo[3,4-c]carbazole-5,7-(6H)dione(4c-4f)の合成にも成功した(ここで得られた4cは,抗ガン性抗生物質AT-2433-B1,-B2のアグリコンである)。これら化合物は抗ガン作用,および細胞周期コントロール作用を持つことが期待され,現在薬理作用を検討中である。
|