1994 Fiscal Year Annual Research Report
内皮ならびに上皮細胞における生理活性物質の細胞内極性輸送と分解機構
Project/Area Number |
06772150
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
惠谷 誠司 帝京大学, 薬学部, 助手 (20221814)
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Keywords | 内皮細胞 / トランスサイトーシス / アンジオテンシンII / GPI-タンパク質 / スフィンゴミエリン |
Research Abstract |
1 内皮細胞へのアンジオテンシンIIの取り込みと放出 ブタ大動脈内皮細胞にはアンジオテンシンIIのトランスサイトーシスに関与していると考えられる既知のアンジオテンシンII受容体(Type 1,Type 2)と異なる結合タンパク質が存在する。本年度はこの結合タンパク質の実態ならびに細胞内でのアンジオテンシンIIの挙動について解析を行い (1)細胞表面に特異的に結合したアンジオテンシンIIは濃度、温度ならびにATPなどのエネルギーに依存し速やかに細胞内に取り込まれる。 (2)細胞内に取り込まれた後アンジオテンシンIIは速やかに細胞外に放出される。 (3)アンジオテンシンIIの放出は液胞性H^+ATPaseの特異的阻害剤(コンカナマイシン、1μM)によって阻害される。一方、細胞内への取り込みは全く阻害されない。ことを明らかにした。 現在、細胞外に放出されたアンジオテンシンIIの分解の有無、放出の方向性について解析中である。 2 スフィンゴミエリンの合成と膜タンパク質の極性輸送との共役 極性を持った内皮細胞や上皮細胞では、GPI-タンパク質はアピカル側細胞膜へ特異的に輸送される。この極性輸送の過程でGPI-タンパク質とスフィンゴ脂質、コレステロールなどが複合体を形成することが重要であると考えられる。本年度はGPI-タンパク質の極性輸送機構の解析手段として、細胞表面ビオチン化、タンパク質の代謝標識ならびにホスファチジ-ルイノシトール特異的フォスフォリパーゼC処理とを組み合わせ新規に生合成されたGPI-タンパク質の細胞膜への輸送を経時的に測定する系を構築した。
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