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1994 Fiscal Year Annual Research Report

ガラクトシアリドーシスの臨床像と保護蛋白の多機能性に関する研究;変異保護蛋白の性質と細胞内動態

Research Project

Project/Area Number 06772204
Research InstitutionTokyo Metropolitan Organization for Medical Research

Principal Investigator

新本 美智枝  (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (20216237)

Keywordsガラクトシアリドーシス / 保護タンパク / β-ガラクトシダーゼ / カルボキシペプチダーゼ
Research Abstract

保護蛋白はβ-ガラクトシダーゼの安定化及びノイラミニダーゼの活性化に関与し、それ自身はカルボキシペプチダーゼ活性を持つ多機能蛋白である。この保護蛋白の遺伝的欠損症が、ガラクトシアリドーシスで、私たちはこれまで、多くの患者の遺伝子解析を行ってきた。
今回私たちは患者で同定された遺伝子変異について、発現実験により、その性質を調べた。まずこれらの変異遺伝子を患者由来のSV40-アデノウイルス形質転換細胞を用い、内因性の保護蛋白のない条件下で発現させ、これらの発現細胞を用い^<32>Pによるラベル実験を行い、抗保護蛋白抗体を用い免疫沈降法により、保護蛋白を回収し、変異保護蛋白のリン酸化を調べた。その結果、正常保護蛋白発現細胞では、リン酸化され正常にプロセスされた保護蛋白成熟体が検出された。また、軽症型患者で同定されたY249N変異発現細胞では、少量のリン酸化成熟体及び、前駆体も検出された。このことは正常保護蛋白前駆体に比べ、この変異を持った前駆体は、成熟体へとプロセスされる速度が、遅くなっていると考えられる。またその他の変異保護蛋白は、全くリン酸化を受けていないことが、明らかとなった。この結果は、これらの変異保護蛋白前駆体が、マンノース6リン酸レセプターを介したリソソームへの輸送経路に入れないことを示唆している。またこれらの発現細胞からの培地中への保護蛋白の遊離を調べると、正常及びY249N変異前駆体のみ培地中に検出された。これらの前駆体を、トリプシンを用いて強制的にプロセスさせてみると、正常前駆体は成熟体へとプロセスされ、それに伴いカルボキシペプチダーゼ活性の上昇が認められたが、変異前駆体は、速やかに分解され、カルボキシペプチダーゼ活性を示さないまま消失した。この結果は、Y249N変異保護蛋白のプロテアーゼに対する感受性が変化していることを示唆している。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 新本美智枝: "ガラクトシアリドーシス" 小児科診療. 58. 627-632 (1995)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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